残念に思う時。 | やぎろぐ - 千代田区の税理士社長の情熱Blog

残念に思う時。

先日、ネンイチ税理士の話を書きました。

ちょっと生意気なことを書いております。

気分を害さないでくださいね。



書きついで、ではないのですが。



税理士という職業、そしてその仕事は、

実はまったく異なるスタンスが存在する

ということを書きましたが、

実は税理士のみならず、会計ソフトも同様です。


会計ソフトは、そもそもは手書きで作っていた帳簿を、

パソコンで簡単に整理し作成できるようにしたもの。



ですが、ここも実は大きな違いがあります。



とりあえず最後には税務申告ができればよい、

そう考えているソフトウェア(記帳だけソフト)と、

経営者の意思決定に資するべく、

同じ会計処理をしても様々な分析データが

自動的に出力されるソフトウェア(戦略会計ソフト)があります。


多くは前者なのです。


ここでひとつ問題があります。


我々はできる限りお客様に対する経営支援を進めるため、

様々なツールを必要とします。

その一つが、様々な分析データなのです。


このデータをお手製で作るだけでかなりの手間がかかります。

実質的に、記帳を確認する以上の時間を取るには、

それなりのコストがかかってしまいます。

ですから、事実上、お手製で行うことは不可能に近いのです。


これが自動で出力されるということは、

時間を節約してより、経営支援のアドバイス時間に

お客様との時間を活用できることになります。


もちろん、戦略会計ソフト記帳だけしか機能のないものより、

高価になります。とはいえ、年間で数万円です。


ですから、お客様には戦略会計ソフトをお勧めします。

それでも、数万円のコストを出し惜しみ、

とりあえず記帳だけソフトを選ばれるお客様がいらっしゃいます。


このとき、お客様には我々が提供できるサービスは

約3割程度に減ってしまうことをお伝えしています。

数値は計算したわけではありませんが、

年数を経れば場合によってはそれ以上の差異が出ると思います。


なぜなら、とりあえず記帳だけした時間分のデータは、

その後、戦略会計ソフトに移行しても、

流用することはできず、将来に役に立てることが難しいのです。

つまり、空白の時間を作ることになります。


数万円を出し惜しむことで我々の時間と

アドバイスを提供する機会を奪うのは、ちょっともったいない。

意図が伝わらなかったんだ、と、ちょっと残念な思いになります。


でも、我々はお客様が望むのであれば、

まずは受け入れて、本来の3割のサービスレベルでも、

精いっぱいに提供します。


それがプロフェッショナルであると思うからです。

そして、3割でも、ネンイチよりも遥かによいサービスを

提供できているという自負があるから、なのです。


私たちはお客様のことを一所懸命に理解しようと努めます。


ですから、お客様も、

もっと税理士の仕事、そして我々の仕事を

ご理解いただけると、とてもうれしく思います。