先を越されるのが、
とてつもなく悔しかったし悲しかった。
自分より後に結婚した人や、
年下が次々と出産していく。
2人目や、3人目や、4人目まで、
先を越され続けてきた。
人は気軽に、
「赤ちゃんはまだ?」
と聞いてくる。
37過ぎたら、さすがに勘づかれて聞かれることは少なくなったけど、
噂で妊娠したと間違われたりすることがあり、
(同じ職場に、すでに妊婦が2人いるから)
そのたびに笑顔で
「違いますよ。ほしいんですけどねー」
と答えたあと、
1人になった時にこみあげる涙。
100万円以上かけて、
1人も授かれない自分が惨めで仕方なかった。
私はこれからも、
この気持ちを一生忘れない。
この気持ちを一生知らずに生きていく人の方が多いと思うけれど、
この悔しさ悲しさ惨めさを経験した者として、
同じような立場の人を傷つけないように、
理解してあげれるように、
これから生きていこうと思ってる。
そして、
すべての人のお腹に宿った命は、
全然当たり前のことではなく、
とてつもない奇跡と知っている。
この心を一生大事にしていこうと思ってる。