（２）自由上肢骨
①上腕骨
上肢の骨の中で最も太くて長い長骨である。
上端の内側に上腕骨頭があり、肩甲骨関節窩と関節をつくる。
上端の外側に大結節が盛り上がり、前側には小結節が盛り上がる。大結節から下に大結節稜がつづき、小結節から下に小結節稜がつづく。大結節と小結節の間を結節間溝という。
上腕骨頭の基部のくびれを解剖頸という。
上腕骨頭、大結節、小結節をふくめた骨端のふくらみと上腕骨体との移行部を外科頸という。
上腕骨体の上部外側面には三角筋粗面があり、三角筋が付着する。
上腕骨体後面には縦斜めに橈骨神経溝がはしる。
上腕骨体下端は外側上顆と内側上顆が内外に突出する。
内側上顆の後外側には尺骨神経溝がある。
内側上顆と外側上顆の間に上腕骨顆がある。上腕骨顆は、橈骨と関節を作る上腕骨小頭と尺骨と関節を作る上腕骨滑車に分けられる。
上腕骨滑車の前上方に鉤突窩があり、ここに尺骨の鉤状突起がはまる。滑車の後上方に肘頭窩があり、ここに尺骨の肘頭がはまる。