チェックリストでエンジニアセンスを磨く | エンジニアの仕事術・思考法

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モノ造りに携わるエンジニアに向けてノウハウを公開しています。

今週風邪をひいて寝込んでいました。

入社して10年以上になりますが、インフルエンザ以外の風邪で会社を休んだなんて本当に初めてだと思います。

月曜日から熱が下がらず、だいぶ苦しい思いをしました。

おとといの晩にやっと熱が下がり、昨日の午後から出社しています。

健康のありがたみと大切さというものを、身をもって再確認しました。エンジニアの仕事術・思考法-風邪
そんな状況でしたから、当然ブログの更新もできていませんでした。

今回は一週間ぶりにこうして記事を書いています。

妻には、「病み上がりなんだから無理しちゃダメよ。」と言われています。

しかしながら、早起きをしてブログを書いています。

なぜかというと、ブログを更新できていないのが、何となく気持ち悪いのです。

ブログを更新していないと、何となくさぼっているような気がしてしまうのです。

寝込んでいる間も「良くなったらブログの記事を更新したい。」と思っていました。

「自分の持っているノウハウを世の中のエンジニアに向けて発信したい。」と半分趣味で始めたブログですが、続けているうちにそれが習慣となったようです。


エンジニアリングでも、エンジニアとしての考え方を習慣化することがとても大切です。

報告書を書くときに、どういったことに注意して、どういった手順で書けばよいか?

実験に立ち会ったとき、実験では何を確認すれば良いか?

モノ造りの工程確認に行ったとき、どういったチェックポイントで確認すれば良いか?

多少ケース・バイ・ケースといったようなところもありますが、おおよそのポイントをおさえておけば、対象とするモノやシーンが違っても応用が利きます。

こういった核となる考えを習慣化することがとても大切です。



核となる考え方を習慣化するには、一度思いついた自分の気づきを紙に書き出して、それを何度も繰り返すことが必要です。

繰り返すうちに、そう考えることが習慣となって、意識しなくてもエンジニアとしてセンスの良い目のつけ方をすることができるようになります。

そして、それらを積み上げていけば、エンジニアとしての目利きやセンスといったものがどんどんレベルアップされていきます。


具体的にどうすれば良いかというと、私の場合はチェックリストを作っています。

同僚や部下、上司が発した言葉で自分が「なるほど」と思ったこと。

自分で仕事を進めている時に、「そういうことだったのか。」と思ったこと。

ビジネス書などを読んで気づいたことなどもチェックリスト化しています。


私の場合、これらのチェックリストは主に3つに分類しています。

一つ目はエンジニアとして、専門知識を極めるためのチェックリスト。

「まずはシーンを明確にする。」や「現象のメカニズムを理解する。」といった内容です。

二つ目は、一社会人として、日常業務を段取り良く進めるためのチェックリストです。

「報告書やアジェンダを書く前には、まずは5行で文章化してみる。」「日本語で迷ったら英語で考える。」といった内容です。

そして三つ目は、工程チェックリストです。

「限度見本は写真と実物サンプルの両方があるか?」「型の温度変化はどのように管理しているか?」といった内容です。

これらのチェックリストを一つにまとめると、結構な膨大な量になってしまいます。

しかし、チェックリストを分類することで、その場のシーンに合わせてチェックリストを使うことができるようになります。


また、月に一度は個のチェックリストを見直す時間を作っています。

チェックリストの見直しは、なるべくチェックリストの項目を減らすことを目的に行っています。

チェックリストは当然ながら項目数が少ない方が使いやすくなります。

そして、項目が少なくても、幅広く網羅できていることが理想です。

そういった視点で、二つの項目を一つにできないか?新たに増えた分を統合できないか?を検討しています。

また、一度はチェックリストに追加したものの、その後3ヶ月間使わない項目については削除するようにしています。

そうすることで、今ではそれぞれのチェックリストがA5サイズの手帳1ページくらいにまとまり、仕事中も無理なく使えるようになりました。


チェックリストは作ることが目的ではありません。

こうして出来上がったチェックリストを、その場に合わせて何度も繰り返し使うことで、それぞれの考え方が無意識にできるようになります。

そのようにして、チェックリストにある考え方を習慣化できれば、エンジニアの仕事の質とスピードを飛躍的に向上させることができるようになります。

結果、専門領域でも日常業務領域でも、一流と呼ばれるエンジニアになることができるようになります。

PS
:私のチェックリストも、もう少し熟成できたら公開していきたいと思っています。



エンジニアは、チェックリストを使ってセンスを磨く。