ヒューリック 金利上昇逆風、不動産売買で急成長も…、賃貸に軸足 高ROAと両立難題(記者の目)→


隠れた高年収優良企業の代表格、

ヒューリックが昨今の金利上昇局面に於いてビジネスモデルのジレンマに陥っているようです。


金利が上昇すると不動産の買い控えが進み、不動産価格は理論上下がりますが、ヒューリックの主要事業は財閥大手3社と異なり、不動産売買事業です(3社は賃貸事業)。

これまでは不動産の回転売買の「持たざる経営」を貫き、アセットライトなBSを保ってきました。


しかしながら、不動産売買事業の「基本のき」である「安く仕入れて高く売る」が不動産価格の下落局面では通用しません。


そこで、ヒューリックも他社同様賃貸事業の強化を図る計画ですが、賃貸事業は「バイアンドホールド」となる為、バランスシート上に大きくアセットが乗っかってしまいます。


これまで他社比「資本効率の高さ」をアピールしてきた同社としては賃貸不動産事業を高めれば高める程、利益の絶対額は増えるかもしれませんが収益性は下がってしまいます。


不動産をBSに載せないスキーム等、方策はあるそうですが、テクニカルなほうほうに走るのか、はたまたM&A等で非連続な成長を狙うか同社の今後の戦略が問われます。