「今日もおつかれさま!
   ようこそ!
   待っていたよ!」


毎回 
しずかに迎えたい。


生徒さんの弾く
息遣いや、

今の身体の動きや
反応にも 
気づいてあげたい。 











「今の音、わ、きれいね!」
   
「 もう1回弾いてみて!」

「いいね!きれい!
   もういっかい出来るかな。」
 


音の やさしさ、
躍動。
美しい響き。

わかったうれしさ。
出来たうれしさ。


何度も弾いた体験。

100本ノック。



安心の中で
夢中になって
精一杯
繰り返し
弾いた体験は
しっかり 
身体と記憶に刻まれる。

ひとりでも
同じ体験を
しようとするようになる。




次の時間の
2年生の女の子は
今弾いている曲を
聴かせてくれた。



 
小さな女の子は
腰かけて、
じっと聴いていた。


昨日から始まった
小さな可愛い可愛い女の子の
レッスン。

ちいさな身体に満ちている音を
指に集めて
鍵盤に乗せはじめた。



この子にしか出せない
いのちの音が
大切にされていきますように。