人は自分を生きてゆくのだから 大学生活も6年の秋口のことだったと記憶する。 何の授業だったかは覚えてはいないけれど、 夕方近くの教室にコーラスの練習する歌が流れて来ていた。 漠然と聞いていた歌詞は、自分に歌われているようで、印象に残った。 同期はすでに誰も居ない、一番仲の良かったのは一つ下、 二つ下の学友たちに助けられ、6年で卒業。 これは、自分の人生に起こった、二つ目の大きな幸運だった。