晩御飯は2階。

チェックインの時に、早いほうと遅いほうと
どちらがいいか聞かれ、
私たちは早いほう、5時半の回を選びました。

畳敷きの大宴会場を
パーティーションで仕切って
個室風に見せていたのですが

ガラツと変わってました。


 
このパーティーションが
ひとつひとつ
いろんな素材でつくられていて

あるパーティーションに
少なからずショックをうけたのですが
その話は後述…
 
で画像だけをアップしてます。

今回、すごく物足りなさを感じたのが
この食事。

前回のほうが、圧倒的に満足感が高かった。

今回だって、おいしかったんですよ。
品数も不足ないし
工夫がしてあって、
楽しかったし。

でも、心に残る料理
「あれはおいしかったねドキドキ
っていうのがひとつもなく…

圧倒的な物足りなさ
不完全燃焼感だけが
残ったんです。

その理由を考えた時、
メニューの説明がなかった
ってことじゃないの?
って思ったんです。

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このように、
メニューにはうるさいくらい
詳細に説明があるのに

スタッフは、
「こちら、揚げ物になります」
みたいな感じで置いていくだけ。

あと、提供のスピードが速すぎて、
八寸とお造りと酢の物を
一気に持ってきたりして

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料理の説明がいっさい無いもんだから
これだけの品数を
メニューをいちいち見てチェックしながら

「見た目的に、これが◎◎では?五月女風22


「え。こっちがそうかと思ったえっ

みたいな会話が。

そして、この中に酢の物が含まれてるのが
わからなくて
うっかり食べちゃって

次にいきなり揚げ物と蓋物がいっしょに
運ばれてきて


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その時初めて、
酢の物を自分が食べちゃったことに
気づくしまつ…

こういう会席仕立てのコースってのは
食べる順番に意味があるんだから
最低限の説明は
して欲しかったわあ・・・うえーん


コースの2品を
いっしょに持ってくる
っていうのも・・・

せかされてるみたいで・・・

(実際、ゆっくりされると
7時半の回のお客さんが入れないので
早く食べ終わるためのシステムなんだと思う)


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この、「キンメダイとあさりの紙包み焼き」
紙の部分が薄いパイ生地みたいになってて


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中が洋風のスープ、
というところに意外性があったのですが

説明ゼロ。

事前の情報収集で
イギリス人の三浦按針にちなんで
食事にもイギリス風の料理をとりいれている、
ということを知っていたので

これがそうか、五月女風22

と思ったけど、

そんな説明もゼロ。


星野グループの旅館のお品書きに
料理長の名前が無いのは
いろんな宿の料理を、一か所で
集中調理しているから

という話を聞いたことがあります。

確認はしていませんが、
それって、ファミレスではふつうであり
(ロイヤルホストを除く)

ある取材で、飲食会社の社長に取材した時も

「今は、高級ホテルといわれるところでも、
経費を節約するために
一か所での集中調理が増えている。

そういうキッチンでは
送られてきたパックを温めたり
開いて盛り付けたりするだけなので
何年修行しても
料理人としてのまともなスキルが身につかない」


と嘆いていたのを、記憶しています。

(その経営者は、その現状に危機感を抱いて
新業態の飲食店チェーンを始めた)


このお宿のように
3~4万円クラスの高級感がある施設に
2万円台で宿泊できるのは
こういう、経営努力の賜物だとは思う。

料理長の名前が堂々と書いてあっても、
「旅館定食」みたいな
どこででも食べられるようなものしか
出さない旅館だって、けっこう多いしね。


だからこそ、
もったいないと思うんですよ。

オリジナリティがあって
味も悪くないのに、
説明抜きなためにこれだけ、
印象が薄くなってしまうのが。


オーベルジュ漣では
「料理長が静岡から通っていて
毎日、朝、地元で仕入れてから
出勤してくるんですよ」

ってスタッフから聞いて

だからこういう、珍しい魚の料理が
多いのか、と納得したり
料理長の熱意に感動したり、

料理をほめたら、
運んできたスタッフが目をキラキラさせて
「料理長に伝えます!」
って小走りに去っていったのは
「だいこんの花」だったかなあ…

大量のお客を
効率的にさばかなくてはならない
激安宿ならともかく
あの宿 とかね)

3万円弱で
45室だったら

最低限の説明くらいして欲しい

食べるスピードに合わせて
持ってきてほしい


これって贅沢ですか?星野社長…

…と思ったところで
前に泊まった時は
ものすごく満足感が高かったのは
どうしてかしら

と思って、前のブログをひもといてみた。


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しかも、スタッフの料理の説明が

的確なばかりでなく、ものすごくおいしそうなのよ

ただメニューを暗記してるだけじゃないの

「これマジ美味いから食べてみ」

っていうパッションが伝わってくるのよう

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ちゃんと説明できるんじゃん!五月女風22

だったら今回だってしてほしかった
そしたら同じ料理でも、
ぜんぜん違う印象になったと思うのに…

そう思うのは、スタッフのレベルが
すごく高かったからなんですよ

みんなきちんと教育されていて
サービスのプロ、って感じで

そつのない世間話もしてくれて
こなれてる。

ダンナは
「こういうところは、
いっぱい宿を運営してて
教育もしっかりしてる
星野ならではだなあ」
と感心していた。

(前の滞在の時の「チーム残念」は
よくよく、人手不足だったんだと思う)

そしてもうひとつ、気になったのが
パーティションのデザインのひとつで

こういうのが、私たちの部屋の
向かいにあって

よくできたプリントだな、
って思って近くに寄ったら

リアルな古本だった

こと


本をこういうふうに使うのに
心痛むのって、
私が出版関係の仕事をしてるから
だけでしょうか?

「本物の本なんですね…」
と言ったら、スタッフの方が
「そうなんですよ、面白いでしょう」
と、とても感じよく、答えてくださったけど

このパーティションを館内で見るたびに
「無残」
という言葉が浮かんで
心がざわついたのでした…。

この「やりすぎ」な感じも
星野カラーな感じがします…。

食後、1階のロビーに集まり、

「三浦按針ストーリー」を鑑賞。


スライドショーのようなものだったけど
とてもよくできていて、
すごく面白かった!

これを見てから、
館内のあちこちにある帆船の模型を見るたびに
じーんとするようになりました。

続く