『コンビニ人間』で思い出す、人の本性の見方 | やどかり族の育自日記

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やどかり族(宿借り族=転勤族)の妻の育児の日々。
つたない母と子供の成長を、鼻歌うたうように綴ります。
「好奇心」「対話」「自立」「多様性」がキーワード。今のとこ(笑)

※写真は無料素材です

 

コンビニで働いていると、そこで働いているということを見下されることが、よくある。 興味深いので私は見下している顔を見るのが、わりと好きだった。
あ、人間だ、という感じがするのだ。

 

村田沙耶香さんの『コンビニ人間』の一節を読んで、

自分がキャディのアルバイトをしていた時の事を思い出した。

 

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キャディとは、ゴルフ場で、お客様が打ったボールを探したり、

グリーン上でボールを拭いたり、

グリーンの傾きを読み取ってお客様に教えたりする、

いわば”ゴルフのお手伝いさん”みたいなお仕事だ。

 

プロのゴルフキャディともなれば、

お手伝いさん、ではなく、共に戦うバディ(同志)だが、

私のような素人アルバイトキャディは、全然違う。

当然だが、お客様が上、キャディは下、だ。

 

お金をもらってお手伝いしているのだから、

その上下関係に何の不思議もないけれど、

キャディに対するお客様の態度は、2パターンに分かれた。

 

下僕としてぞんざいに扱う人と、

1人の人間として尊重してくれる人と。

 

ものすごいお金持ちの方も沢山いらっしゃったが、

カートのハンドルの上に両足乗っけて、

クラブ渡す時も地面に放り投げて、こちらによこし、

自分の調子が悪いとキャディに当たり散らす様を見ると、

何があっても、こんな人と結婚しない、と思った。

(いや、向こうも願い下げだと思うけど)

 

こんなにも露骨に、人に見下される経験をした事がなかった。

ショック、と同時に、心のどこかで興味深く、

それはまさに、冒頭の村田沙耶香さんの言葉だった。

 

まともに受けると心が弱るので、

客観的に眺めて面白がるのが、

精一杯の自己防衛だったようにも思う。

 

神様が乞食に化けて出て、

人や動物を試す昔話がいくつもあるように、

多くの人が、目上の人にはいい顔したがるけど、

自分が見下している人には、ガードが甘くなる。

 

その人の本性が見たかったら、

目下の立場で接する事ほど、分かりやすい事はない。

 

今は、ゴルコンと呼ばれる、ゴルフ婚活パーティーがあるらしい。

もしも、私が参加するなら、

絶対に、男性陣のキャディさんに対する態度をチェックする。

 

参加した女性にだけ甘い言葉をかけて、

キャディさんに威張り散らすような人は、速攻でアウト。

 

逆に、休憩時に、

自分達の飲み物だけでなく、キャディさんにも缶ビールやお茶を

おごってくれる方達はかっこいい。

 

それは、ゴルフ慣れしている方であれば、

よくやってくださる気配りの1つなのだけど、

他のメンバーに気を使わせないように、

いつの間に!?という早さでサっと買って渡して下さる人は、惚れ惚れした。

 

また、失敗して追い込まれた時も、

えげつないほど、人の本性が見える。

不貞腐れてクラブ投げるのか、

平静を装い、前向きにプレー続行できるのか、

その人の器が、ものすごくよく分かる。

 

結婚した今、私がゴルコンに出る機会などやってこないのだけど、

もし、これから結婚相手を探そうという方がいらっしゃれば、

参考にしてみてください(笑)
 

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