「Cちゃん嫌い。あーちゃん、いつもCちゃんと喧嘩しよるけん」
「Cちゃんがおるけぇ、保育園行きたくない。お引越しはいつするん?」
少し前くらいから、あーちゃん(5歳5ヶ月)の話に、
同じクラスのある女の子の名前が、頻繁に上がってくるようになった。
仲良しではなく、喧嘩敵として。
「どういう風に喧嘩するの?」
と、尋ねると、
「こっち見んで!って言ってくる」
と、答える。
深刻ないじめは論外だけど、
子ども同士のトラブルは、子どもで解決した方がいい。
保育園の送り迎えでCちゃんと出会うと、
私の背中に隠れて、私から離れようとしないあーちゃん。
それでも、ずっと私が保育園にいる訳にもいかないので、
『行ってきます』のギュ〜ッをして、
先生にあーちゃんを引き剥がしてもらう。
「ママがいいーーー!!」と駄々をこねるけれど、
ここで私がグズグズしても拉致があかないので、
「じゃ、行ってくるねー!バイバーイ」
と軽く手を降って保育園を去る。
毎朝、去り際に後ろ髪を引かれるが、
迎えに行くと「お迎えが早過ぎる!」と怒られるので、
日中は楽しんでいるものと思われる。
そんなあーちゃんだったが、先週水曜日、突如変化が現れた。
保育園に送り届けた時、Cちゃんの姿を見つけると、
「今日は、Cちゃんと遊ぶ」
と、私の手を自ら離した。
「『ママがいい』は、明日にする」
既に明日の予約が入ってるのが可笑しい。
「そっか。じゃあママ行くね」
あーちゃんは、私から目を離さずに、園庭の方に数歩後ずさりした後、
「ママ、お仕事、がんばってね」
と言った。
おひさまが、あーちゃんの背後から照らす。
白くまぶしすぎる園庭に、逆光のあーちゃんが映える。
蝉の声と、たどたどしい母への励ましが、耳にこだまする。
「ありがとう。がんばるね」
私が答えると、くるりと体を翻し、Cちゃんの元に駆けていく娘。
思わず目頭が熱くなった。私もくるりと背を向け門へと歩く。
勇気出して一歩踏み出していく、娘の成長にキュンとする。
あーちゃん、がんばれ。
子どもは自然。
植物が夏場に成長するように、子どもも夏に成長する。
→『人間は、夏場に成長する』
今年も夏が来たなぁと、灼熱のアスファルトを歩いて
駐車場に向かいながら思った。
私も、がんばろう。
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