手術からおよそ10日後に術後病理検査の結果が出たので聞きに行ってきた。
退院後の日常に追われ、乳がんの事を忘れる瞬間もあったけど、
カレンダーに書かれた病理診断の日が近付く毎に、再びネット検索をする時間が増えていった
部分切除でも取りきれずに再手術→全摘になった方もいたりして、私にも起こりうる気がして不安になったり
更に気になるのはHER2疑陽性の事だ。
これが陰性ならば放射線治療+ホルモン治療のみ、陽性ならば一気に抗がん剤の可能性が高まる
いやいや、まてまて、そもそも抗がん剤治療は完全に行う前提で来ていたのだ。
なのに、手術前の病理検査結果の見直しによりHER2疑陽性となり、もしかしたら抗がん剤をやらずに済むかもしれないとの可能性を示された事で、
私の気持ちは一気に期待し始めてしまった…
必死に、「ダメだ油断するな!!」と言い聞かせても、やっぱりやらなくていいならやりたくない…
そんな気持ちの葛藤を抱えつつ、診察の日を迎えた。
もう何度目かの、待合室でのドキドキタイム
この時間が本当に嫌だ
そしていつも通りすごく長い時間待った後、診察室へ呼ばれた。
担当医「まずは傷の確認からしましょう」
(まずは結果から教えてくれ)
担当医が術後に貼ってあった透明のテープを綺麗に剥がし、違う種類の和紙?のテープに貼り替えながら、今後の貼り替え方針等を丁寧に説明してくれる
担当医「あ!すごく綺麗ですね!いい感じです〜今後は、あぁしてこうしてコレがあぁでナンチャラカンチャラ…」
私「あははー良かったですー。ハイハイなるほどー」
(そんなににこやなのは癌がちゃんと取りきれたからなのよね?取りきれてなかったら傷が綺麗とか言ってる場合じゃないもんね?ついでにHER2陰性だったって事で良いのね?)
ひと通り傷の確認が終わり、
担当医「では病理検査の結果を説明しますね
……いいですか?」
(何が?!)
私「…お願いします」
担当医「まずコレが今回取った癌細胞になります」
モニターに映っていたのは、とんでもなくグロテスクな気持ち悪い塊だった
何とも言えない肉が腐った様な色合いで、表面はなんかボコボコしており、何かのキャラクターに置き換えたなら、一目見て「悪いヤツだ!!」と分かるビジュアルだった
担当医はこの画像を見せても良いかを聞いていた様だ
続いて、それをスライスした画像を見せられた。
担当医「断面も調べて、癌細胞が無かったので、手術で綺麗に取りきれていますよ」
私「そうですか!よかったぁぁぁ」
続いて、最終的な癌の大きさやサブタイプについて、結果資料を見ながらの説明が始まった。
いよいよだ…
担当医「手術後の診断結果としては、術前とほぼ変わらない結果となりました。ただ、HER2のところがはっきりしていなかったですよね。そこで、FISH法とDISH法で調べて………」
丁寧に説明してくれているが、私は見つけてしまった
資料の1番下に書かれていた、
「HER2陽性となった」の一文を
もう担当医の話が全然頭に入ってこない。
「はよ読み上げてくれぇぇ」と思いながら、担当医が残念なお知らせを読み上げるのをじっと待っていた。
担当医「…というわけで、HER2は最終的に陽性ということになりました」
ハイハイ、ですよねー。見えてました。
はぁぁぁぁ
私「そうですか……じゃあ抗がん剤決定ですよね?」
担当医「それがですね、やるかやらないかは微妙なところなんですよー」
……えっ…なんだって?!
ここでまた大きな岐路が
長くなるので分けます