朝10時半のみ上映につき、気になっていた映画を見に行く


幸せな子供時代を過ごした後、16歳の頃アウシュビッツ収容所で父母と兄を失う

終戦後に結婚、出産などを経て刑務官から政治家への道を歩み保健大臣、欧州議会議長を歴任


1974年のヴェイユ法🟰人工妊娠中絶法案可決を勝ち取る以前、劣悪極まりなかった国内、当時支配下にあったアルジェリアの刑務所環境改善にも大ナタを振るった



シモーヌ・ヴェイユは同姓同名の哲学者も有名だけど、政治家のシモーヌは今もフランスで最も有名な人物ランキングの第2位に選ばれている
(1位は「最強のふたり」のオマール・シー)

2017年に89歳で死去、アンヴァリッドで国葬の後
翌年パンテオンに夫アントワーヌと合祀される

中年期から晩年までのシモーヌを演じたエルザ・ジルベルスタインはこの大役を演じるために10キロ増量したとも
シモーヌはカール・ラガーフェルド時代のシャネラーでもあった、映画中でもCHANEL協力のもと重々しいテーマの中にエレガントさを添えている

ヨーロッパの歴史における光と闇、男社会の中での突破力、人としての回復力と克服力を学べるこの映画こそ、パリ研修で舞い上がっているバカ政治家たちに見てほしい

残念なのはパンフレットにエルザの紹介欄に日本でもヒットした「ミナ」(1994年)が書かれていなかった、このミスあまりに痛恨過ぎ