1日の収入が50セント(60円弱)未満という、極度の貧困に苦しむ人の数が世界で約1億6200万人と日本の人口よりも多く、これらの人たちの状況改善が非常に遅れているとの研究報告を日本や世界銀行などが出資する国際食料政策研究所(IFPRI、本部・ワシントン)が7日、発表した。
ほぼ4分の3に当たる約1億2100万人がサハラ砂漠以南のアフリカに暮らしている。
アフリカ支援と貧困問題は来年の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)の主要議題の1つ。IFPRIのヨアヒム・フォンブラウン所長は「サミットでは、これらの極端な貧困層に焦点を合わせた対策を議論してほしい」と話している。
世界銀行や国際援助機関は、1日の収入が1ドル未満の人々を「貧困層」と定義。2000年の「ミレニアム開発目標(MDGs)」では、1日1ドル未満で生活する人の割合を2015年までに1990年レベルの半数に減らすとした。
IFPRIは今回、発展途上国の貧困層を「収入50セント未満」「50セント以上75セント未満」「75セント以上1ドル未満」の3段階に分類。各国の状況を分析したところ、04年の段階で、約1億6200万人が50セント未満の収入で暮らしていることが分かった。
90年には世界全体の29%を占めていた貧困層の割合は04年には17%まで低下したが、極端な貧困層はこの間、ほとんど減っていなかった。
IFPRIは「世界の貧困対策から置き去りにされているこれらの人々に手が届くように、国際援助や政策を見直すことが急務だ」と指摘した。
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世界の貧困 04年に1日1ドル未満の収入で暮らす人の数は9億6900万人とされる。1990年の12億5000万人より減ったが、多くの人が飢餓や病気に苦しんでおり、貧困人口の削減は国際社会にとっての大きな課題。貧困削減に関するミレニアム開発目標は、世界全体では達成のめどが立ちつつあるが、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国では達成が非常に困難になっている。
MSNより