ブログにお越しくださりありがとうございます。

英語教室ラボ・パーティの講師(テューター)

榎森保乃です。


写真家山田なつみさんの個展及びトークイベントに参加しました。

山田さんはうちの教室ではありませんが

お子様がラボ・パーティに通われていて

所属のテューターからのお誘い。

塩釜にある素敵なギャラリーでした💓




ギャラリートーク
「まなざしと女性」
〜よりよく生きるには〜

 
社会学者でジェンダー研究を長年行っていらっしゃる国広陽子さんをゲストにお招きした
トークイベント
 
まずはじめに、写真は芸なき芸術で、「まなざし」そのものだということをフランスで学びました。
そして今日に至るまで、私自身、写真家と家庭(母・妻)という二足の草鞋を履きながら、この12年間活動しています。
 
「主婦と見られている(が自分では主婦と思わない)」という意識は、こうした世間の対応や、社会的なカテゴリーの強制、すなわち「自分を主婦とみなす社会のまなざし」の自覚から生じている。また、夫や娘がそうした社会のまなざしを代表する場合もある。(国広陽子氏「主婦とジェンダー』より)
 
他者に占有されたイメージがいつの間にか自分を定義し、支配していく"他有化"のまなざし、
そして「女性が自分自身の内面に向けてるまなざし」...
今回のトークでは、
よりよく生きるための「まなざしと女性」についての対談です。
 

山田さんは心象風景をカメラに写している写真、
今回の写真は子育て中に様々な思いを持ちながら撮影した写真。
例えば電柱。
子育て中に保育園に行くすがらそこにあった電柱。


どちらも電柱!


山田さんは写真は被写体、世の中を見つめる「まなざし」だと。
子育て中はまさに自分が自分でないような心の葛藤を抱えるのは多くの女性が経験すること。
「寝ているだけでいいよね」と言われて
「寝ているだけでない、確かに私がこの世に存在し、母乳を求める我が子に確かに身を削るように守り育てている自分の存在を意識する瞬間と苦しみ」を感じた山田さん。

主婦として子育てしながら家での仕事を全て書き出し、可視化したらものすごい量の仕事だったことを発見し、これはすごいことだ!と。

(ホント、家の仕事、育児、ワーママの場合はプラスのお仕事をこなしているみなさん、すっごいことです!自分を褒めてあげましょう❤️)

そこから自分は何ものなのかと模索し、やはり自分は写真家であり、写真を撮りたいと強く思ったと。


お話を聞きながら心の叫びのように聞こえました。
そしてこどもの頃に左利きを強制されて

右で全てこなすようになったけれど、

窮屈さを抱えていた山田さん。
それが目だけは左目で被写体を観ているとのこと。
社会規範やカテゴライズされがちな社会に葛藤を抱え、表現したいという内側から湧き上がる目には見えないものを
写真という媒体を通して届ける山田さんの
心象風景がそこにありました。

どんな一瞬も自分というカメラを通してしか見られない。
カメラにとらえたいような一瞬っていっぱいある。
その一瞬生まれた感情や思いもある。
それを心に留めておくか残すのか。

それを写真という媒体で表現されたのが写真家。
ことばにならないようなことばをことばにあらわすのが詩人だったり歌人だったり。


「心のありようを描こうとする人は多くいる。言葉にならない思いや自分でもわからない感情などを描き出そうとしてもがく。ここに表現の始まりがあるのは確かだ。しかし、忘れてはならないのは心を描く前に心で描くことなのだ。試みるべきは心を語る前に心で、語ることなのである。」

随筆家の若松英輔さんのXより。



トークを聞いて自分の中から沸き起こることばにならない思いを何だか
無性にことばにしたい衝動にかられました。


話は変わるようで

今回のトークのテーマと重なるのですが、

ちょうど最近

NHKの虎に翼を観始めました。

先日の放送が、主人公の寅子が

民法の改正に関わるようになる、というところだったのでシンクロして私の中では少し心震えました。



寅子がその民法改正することになったことのひとつ

「主婦の無能力」

まさに国広先生が研究され、

山田さんが抱えた葛藤。

民法が変わったにも関わらず

未だ変わってない社会の現実や

人々の意識も確かにあるのです。


私は10代の頃から

「自立」というワードが強く頭の中にありました。

それは精神的な自立であり経済的な自立でもあり。


寅子のモデルとなったのは女性初の判事及び裁判官となった三淵嘉子さん。

明治大学短期大学創立50周年記念講演で

三淵さんがお話されていたこと。


「自分に力をつけて、そして人間らしく

生きていこうという気持ちが強く、

職場でも地味に働いていました。

私は皆様方にエリート意識など

持ってほしくないのです。

あなた方がどこに出ても一人前の人間として

自立していくという、

この明大の伝統を、

これからも受け継いでいっていただければ

本当にうれしいと思います。」


どこにいてもどんな状況でも

どこに所属しているかではなく、

それぞれが一人前の人間として

強く生きる、それが自立かなと思うのです。

かと言って1人で頑張るのではなく

人を信頼し、時にしなやかに、時に人に委ねることができるのが

自立した人だと思うのです。


東洋経済の上の記事で出てくる中島みゆきさんのファイトも私は

自分を鼓舞する時によく聴く歌です。


今回の朝ドラの寅子の強さにも山田さんの目を通した写真からも

背中を押されるような気がしました。


もちろん社会の規範や偏見やら何やらと

闘うこともあるかも

しれませんが

小さな魚であれど

自分に力をつけて

自分らしく生きたいものです。


寅子の朝ドラの中のことばのように

「よりよく生きるために

不断の努力を惜しまずいきませんか?」


不断の努力は

すごい大きな仕事ではなく、

日常の積み重ねなのかなと思います。

目の前の仕事を大切に。

もがきながらも頑張っていきたいし、

そうやって頑張る人を

私は応援したいと思います。


朝、ゴミの日を把握してない家族を

横目に雑紙の新聞などをまとめながら

こんな小さな仕事こそ大事なの!と思う私でした😊



お読みくださり

ありがとうございました♪


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