戦争、スポーツ、勉強そして仕事。人は人と競い、戦う。戦えば勝者が出る。それと同時に敗者が生まれる。勝者はまた他の勝者と戦う。この繰り返しが競争社会である。論理的に考える。そうすると最後に残る勝者は一人、ということになる。たったの一人である。

そして、その勝利も時とともにはかなく散る。世界で今一番強い人いたとする。明日にはより強い人が現れてその人は負けるかもしれない。明後日、明々後日といつになるかは分からない。それでもいつか負ける時が来る。つまり、この競争社会に勝ち続けられる人はいないのだ。

幸せな人生を送りたい。そう考えるなら、競争とは手を切る。もしくは競争において、勝つ以外の部分で生きがいを見出すべきだろう。修羅の道、という言葉がある。戦いの連鎖を皮肉に捉える。その考え方は古来からあったのだろう。

そんな勝負事の中で、人気になるものには共通点がある。それは勝者が固定化しないことだ。例えばサッカー。これは勝者が一人ではない。また敗北者も一人ではない。自分は弱い。しかしそれでも勝つことがある。自分は強い。それでも勝てない時がある。一人だけの能力が直接結果にはならない。だから負けても自分だけのせいではない。負けても大して辛くない。逆に勝った時は手放しに喜べばいい。チームのレベルは正確に分からない。だから相手に勝つことが社会でどれだけ価値があることかさっぱり分からない。だから勝ったとき他人に自慢する。そうするととりあえず褒めてもらえる。明確な根拠はない。だが褒められるのだ。

個人競技ではそう簡単にはいかない。格下に勝っても誰も褒めてくれない。より強くなり修羅の道に行くしかないのである。
さて、どちらが幸せなのか。。。


終わり

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