病気にならない人は知っている ケヴィン・トルドー | 今、考えていること

病気にならない人は知っている ケヴィン・トルドー

ケヴィン トルドー, Kevin Trudeau, 黒田 眞知
病気にならない人は知っている

 翻訳本の題名のつけ方によってその本の売れ行きが変わるそうである。翻訳本に限らず、最近流行の新書本などは、その題名を決めるのに編集者は全精力を注ぎこむと聞く。
 この本の原題は「Natural Cures」である。医者や薬に頼らない元々人間に具わった自然治癒力を使って健康に生きる方法が述べられている。
 元々、人間は病気になどならない、というのが原点である。そしてその病気というのは、外的なものでなるのではなく、その人自らが病気になるのだという。
 考えてみればその通りで、今はやりのノロウイスル、そのノロウイルスを身体に取り込んでも発症する人と発症しない人がいる。人間には外的な身体によくないものを体外に出す仕組みができている。だから、その元々具わった人間の身体能力があれば病気になることはない。
 ところが、その元々具わった人間の能力を弱めているものがある。それが食品添加物であり、薬である。そして電磁波。


 みんな薄々は気づいていたのだけれど、中々大っぴらに云えないことがある。特に病気のことや病院、薬の話は、しかるべき役所や、しかるべき免許を持った人たちが発言してしまえば、それが正しいことになってしまう。
 健康食品のお店で売っている食材の方が身体にいいことは皆知っている。知っているけど、そういう食材はめっぽう高い。そしてその健康食品店で売っているもの全てがいわゆる有機農法で作られたものかは確認のしようがない。
 携帯電話やコンピューターなどの電子機器から出る電磁波が身体に悪いことはわかっていても、今は普通に生活していてその電磁波から逃れることのできる人はいない。

 よく考えてみるまでもなく、この世は、人間を病気にするような仕組みになっている。肉体的な病気も精神的な病気もそうである。この世に何も考えずに生きていると遅かれ早かれ肉体的にも精神的にも病気になる。
 空気も水も食べるものも人間の作った化学物質で汚染されているからである。コンピューターも最新鋭のゲーム機も携帯電話も人間の身体によくない電磁波を出している。
 この世に生きて健康でいられる人のほうが珍しい。以前も書いたが、今や、健康であることは格好のいいことではない。メタボリック・シンドロームに罹っている人のほうがファッショナブルなのである。健康な人は特定健康食品のお世話になる必要はない。健康な人はビタミン剤を飲む必要もないし、病気にならないのだから薬や医者の世話になることもない。
 健康な人はこの世ではお金にならない人たちである。今の社会ではもっとも嫌われる人と云っていい。もし、この社会に生きる人たちが全員、健康になったら、何人の人が路頭に迷うことか。犯罪がなくなって、路頭に迷う人の数などタカが知れている。


 これも誰でも知っていることである。金貸しがいるから、金を借りるのだ。パチンコ屋があるからパチンコ依存症の人間が出てくる。人間なんて弱いものである。無欲、無心がいいことは神代の時代からわかっているのだ。だから、無欲、無心になれれば、病気はしない。病気に罹らない。健康でいられる。無欲、無心になるともちろんお金などいらない。そう思うと結果的にはお金に不自由しない。無欲、無心であれば、人から嫌われることはない。人に好かれれば人間関係でもめることもない。
 良い事づくめが、無欲、無心である。しかし、その無欲、無心がむずかしい。それは人間だからである。人間は神ではないから、無欲、無心になれない。なれないけれど、神に近づくことはできる。


 病気にならない人は知っている。その通りである。アルコール依存症にならない人は知っているのである。ギャンブル依存症にならない人は知っているのである。その知っているというのは、考えた結果である。
 この社会は何も考えないで生活していると欲張りで、こだわった人間になってしまう。そうすることを欲している社会だからである。だから、確かに幸せになるには大変な社会だ。だからこそ、自分の頭で考える。そして、自分は幸せになりたいのか、お金持ちになりたいのか、事業で成功したいのかを考えればいい。しかし前回も書いたが、幸せなお金持ちも幸せな成功者もいないということは理解しなければならない。