KYさんとは長くは続かなかった。
2年生、
別のクラスになり、夜の長電話もめっきり減り冷めていった。
そして途絶えた。
いわゆる、自然消滅だ。
そうなると、別の女子が気になりだすものである。
クラスメートINさん。
ただ、
気になっているからではなく、
何となくINさんは近寄り難く、話もろくに出来ないでいた。
ある夕方、
部活を終えTくんと校庭を歩いていると、テニス部の女子2人が近づいてきた。
INさんと、友達Yさんだった。
Yさんは、オレとは面識がなかったが、Tくんとは1年の時のクラスメート。
「Tくん、バイバ~イ」
Yさんが手を振ると、「バイバイ」とTくんも応えた。
するとINさんも、校庭中に響き渡りそうな甲高い声で叫んだ。
「やぶもとくんバイバ~イ!」
オレは無視してしまった。
恥ずかしかったのだろうか…