6月23日の欧州債券市場では、スペインの10年物国債利回りが一時、前週末比べ0.3%上昇(価格は下落)し、7.6%弱とユーロ導入後の最高水準を付けた。銀行だけでなく財政が危機に陥り救済に追い込まれることへの警戒感が強まった。ギリシャのユーロ離脱の観測も再燃、外国為替市場でユーロは対円で一時、1ユーロ=94円台前半に下落、約11年8ヵ月ぶりの安値を更新した。ユーロは対$でも売られ、一時1ユーロ=1.2067$近辺と2010年6月中旬以来、2年1ヵ月ぶりの安値と全面安の展開。7%台は中長期の財政運営の持続性が危ぶまれる水準。スペインの国債利回りの上昇は短期債にも波及。[投資家が財政破綻をより差し迫ったリスクと警戒し始めた]。イタリアの10年物国債利回りも一時6.4%を付けるなど、他の南欧諸国へも懸念は広がっている。(Q)