長期金利は低金利(価格高)のまま1年が経った。
指標となる新発10年物国債債利回りは0.8%台前半に沈んだままだ。国内では金融緩和で機関投資家の資金余剰感が強く、国債市場への資金流入が利回りの上昇(金利低下価格上昇)を押さえている。6月4日には07.90%と約9年ぶりの水準まで下げた。
◆下期も国債利回りの上昇は見込みにくく、09%前後の超低空飛行が続く可能性が大きい。投資家がリスクオフ姿勢を強める原因はギリシャにある。一時はユーロ圈からの離脱との事態に出くわし、[質への逃避]から日本国債をチョイスせざる得なかった。日米の超金融政策の応酬も利回り上昇を抑えた。
◆1月下旬にFRBは2014年終盤まで「実質金利ゼロ」政策を続けると表明。日銀は2月14日に「1%のインフレ率が見通せるまで強力な金融緩和政策を推進」として、長期国債の買い入れ額を10兆円増額した。
(rock)