低金利の長期化で預金の利息に多くを期待出来ないいま、資産形成のため、投資信託に興味を持つ人は多い。だが、多数の商品の中から「目的に合った投信」をどう選び出せば良いのか迷うことが多い。
◎基本は「交付目論見書」「月次レポート」「運用報告書 」の活用である。過去の実績や費用はもちろん、上手に読めば運用担当者の熱意も見えて来る。
①交付目論見書は必ず読むこと。目論見書は投信の情報を網羅した「釣り書き」である。まず、最初のページの「商品分類」の確認。投資対象の地域と運用する資産(株式・債券・不動産投信など)が大まかに記されている。
②「運用実績」を見る、日本株投信なら業種別構成比、内外の株や債券などに投資する地域・資産別の組み入れ比率が確認出来る。運用実績では「年間収益率の推移の棒グラフをチェックする」、決算期の異なる投資の実績も比較出来る。
●また、ポイントは「最も値下がりした年に何%の(見込み)損が出たか」で、過去の下落率で自分が我慢出来る程度なら購入の候補に出来る。
③次に見るのは「手続き&手数料等」、信託期間や決算回数の情報がまとめられらている。長期の資産形成なら無期限で決算回数が少ない(??)が望ましい。費用では信託報酬(投信や同じ投信でも販売会社により異なる)をチェック。
④「運用方針と主なリスク」は、投信により記述の差が非常に大きい項目。運用成績が比較的良いファンドは「株価変動リスク」「流動性リスク」を比較的詳しく書いている。
⑤最新の運用実績を知りたい場合は「月次レポート」に目を通したい。 運用会社のサイトでは、過去数ヶ月分のレポートを読めることが多い。
⑥見所は「組み入れ上位銘柄」、日本株投信はたいてい上位10銘柄を載せる。ベンチマーク(参考になる指標:東証株価指数等)と投信の値動きと比べると良い。上位銘柄の顔ぶれの変化で、運用担当者がどこに注目しているかがわかる。
●運用担当者の判断が適切だったかは、「運用報告書」が参考になるが、1~2カ月かかるため、「今後の見通しと現実」を照らし合わせればグッドだったかどうかわかる。
◎しっかりと目を通し、わからないことは販売会社や運用委託会社に確認をする。その繰り返しが投信上手になるコツである(rock)