DetectiveofGlassanddesappearedPolicemotorcycleMK 
「ガラスの探偵」と呼ばれる朝倉。その助手を務める高杉小太郎。
探偵の朝倉さんは、「私は世界で一番頭がいい」と豪語するばかりではなく、天は三物を与えているとまで言ってしまう方。
本来なら、たとえそれが事実であっても、 を繰り出したくなっちゃう(笑)のですけれど、なぜかそう思うに至らないといいますか…。
それはきっと、助手の小太郎君でしょうね、ポイントは。
小太郎君がいいクッションになって、朝倉さんを抑えているって感じで。
よいコンビではないですか。

そんなことはさておき、いつもの小島さんの作品にしてはページが少ないような気がするのは気のせい?
ですが、2段組になっているので、そこまで感じなかったのですが、それでも200P以下だと短かったのかなと感じるのは、やはりミステリーばかり読んでいるからですね。

あらら、また脱線。
というわけで、こちらのお話はといいますと。

レガシィのハンドルを握っていたのは、四十一歳で警部補の友坂。
後部座席には二十代後半でもすでに警視の管理官・幸田。
前方には白バイ。
運転しているのは三十代後半の熟練交通機動隊員の楠木。
適度に距離を置き、レガシィはあとをいっていたのに、何度めかに先導していたはずの白バイが消えちゃいます。
車を降りてそれとなく捜すのですが、どこにも見当たりません。
幸田は伏屋商事のビルへ、友坂が右にある野上ビルに入り…。

それでも見つからない白バイと楠木隊員。
そこで「本部へ戻る前にあの人に相談してみましょうか」と幸田は、朝倉の事務所へ。

話を聞いて現場へ直行すると…。
野上ビルの屋上の端に人の姿  制服にヘルメット
向かおうとしたところに銃声
扉がなにかにつっかえて開かない…と思ったら、そこには背中を撃たれて絶命していた楠木と白バイが…

昔、眼病を患い、のちの手術で視力が戻った小太郎ですが、七年以上視力を失っていた間に聴力が研ぎ澄まされたのか、とにかく耳がいいのです。
その小太郎が伏屋商事ビルの屋上から銃声が聞こえたと。
ビルからは誰も出てこなかった…。
野上ビルにはエレベーターはなく、狭い階段しかないのに、どうやって白バイは屋上へ
 
そこで浮上した、三ヵ月前に野上ビルで起きた殺人事件とは…。
被害者は、伏屋商事ビルで働く男にストーカーメールを送りつけられていた女性で。
明らかにこの男、怪しいのに物証がないため引っ張れず…。
ところが尾行中、この男とバイクが…消失


いやいや、もしかした読んだフリはできるかもしれませんが、小説はやはり行間にはさまっている(笑)ものが楽しいものなのです。

ところで…あたくしは自分のミスにはまったく気づきませんが、他人のミスには気づいてしまうわけで、それはたぶん誰もそうだと思います。
それで、これは???と思ったのですが、それが勘違い。
先入観と、先走りはいけません。慌てちゃダメなんですね。
気づいたときは、大きな穴があったら入りたいと思ったのですが(笑)。



最初のほうです。朝倉さんと小太郎君の会話で…。

「解りました。おいこた、捜査一課の刑事さんには珈琲をお出ししてくれ」
「はい」

   …この「おいこた」を「おいこら」のミスかと早合点しちゃったんですよね。
   そうしたら、すぐに小太郎君のことを「こた」と呼んでいることが判明。
   でも…基本的に、もしも明らかにここはミスって思っても、別にチクったりはしませんよ。
   なんだか揚げ足取るというか、鬼の首を取るみたいなことはイヤなので。
   ただ、すごく速いスピードで読んでそういうのを見つけた場合、報告しちゃうかもしれません。それは「自分がすごいんだぞ」なんて気はさらさらありません。今はそういう風潮だからそれがすごくイヤです。あ~、こんなことを書いているあたし自身もイヤかも


小島正樹さんは好きな作家さんの一人です。
「こた」ちゃん好きなので、このシリーズ書いていただきたいです。
また今月新刊が出ますので期待