金継ぎ
突然ですが、「金継ぎ」って知ってますか?
私はつい最近、知りました。
何気なく見ていたTVで「金継ぎ」について放送していたのを、たまたま目にしました。
金継ぎ、、、
割れてしまった陶磁器を漆と金粉を使って修繕する技法、だそうです。
この技法によって、以前と見た目は違いますが新たに輝きだし、とても芸術的で美しい陶磁器になっていました
放送をみて「これだ!」この考え方でいいんだ!って思ったことがありました。
過去辛かった、傷ついた感情は消化しきれず、何とかやり過ごしてきた。
よく、時間が傷ついた心を癒してくれるって聞くけど、実感としてはほんの少しづつ薄皮をはぐように癒されていたようにも思います。
だけど、その部分に少しの刺激が加われば簡単に、その時の感情があふれ出だす。
ということは、傷は癒えてはなかった。
時間とともに癒され克服したつもりでいたけど、心の奥の方に封じ込めていただけで静かにしていてくれただけで、思い出すと、刺激があると、また疼いて、この感情を「どうにかして!」って、あふれ出す心の声が聞こえてくる。
以前から、フッと心に浮かんでいたことは、
割れた心は、時間の経過と共に癒されて、修復できても、継ぎはぎ(傷跡)が残る
=だから元通りの心には戻れない
そう思えていました。
そんな時、「金継ぎ」を知りました。
金継ぎは、漆と金粉で壊れる前よりも強く繋ぎ合わせてなおす手法。
「これだ!!!」と思いました。傷のない心にはもどれなくても、漆と金粉のように美しく以前よりも強くて成長できた新しい心になれる。継ぎはぎの跡はあっても、それは新たな自分の大切な心で、この跡は、成長の証で、傷ついて苦しんでいる人の気持ちをほんの少しでも理解してあげられる自分になれたんだ、前の自分よりも強くなれたんだ。そう思えばいいんだ。心の靄がスーっと晴れるような気がしました。
日本の伝統的な修繕技法を知ることから、ずっと消化しきれていなかった思いへの、心の在り方、整え方までを教えてもらえたように思います。