日常的な出来事の物語り性

 そうねそうねの寄り合いの場

 時にはもめごとの訴え

 みんなで知恵を絞るが 親切ばーさんの口添え

 そしてみんなの助け合い お手伝い

 昔の井戸端会議 騒々しくもあるが和やかなひとときである

 

 どこかの集会所 喧々諤々の男どもの言い合い

 親方がまあーまあーで纏める

 懐の広い人格者

 長老でもあり  みんなに慕われる人物である

 よいしゃで手討ち

 後は肩を組んでの共同作業 

 

 今は電波空間のSNS   見知らぬ人とのお付き合い

 身体接触の範囲を遥かに超えた情報交換と意見交換

 思わぬ知恵を授かることもあろう

 或いは共鳴の安心感

 言語記号の翻訳があれば世界とも結びつくことができるのだ

 ただ責任の所在の曖昧さ

 

 デジタルの初めにバーチャルリアリティーという言葉があった

 実体と仮相

 実体としての自己が知らぬ間にアバターになっている

 一過性のようでもあるが 一人判断の中の 心の深くへの沈み込み

 一人の 仮想連鎖の中への拘束である

  作り出されたメタバース いつかその中から抜け出せなくなっている

 

 肯定的に情報化社会

 多様な知識との触れ合い 昔の読書だけでは補えない

 チャットgpt   その総括までやってくれる

 図書館通いから解放されて自宅の勉強机のパソコン一台さえあればいい

 スーパーコンピューターの処理映像さえ自宅のパソコンで見ることが出来るのだ

 天体望遠鏡の映し出す美しく 時にあやしい星々の物語り

 

 在宅勤務のデジタル会議

 正しい情報の収集とその分析 そのアルゴリズムに指針が明示される

 遠隔操作の 機械による作業現場

 集積回路に書き込まれた命令図 ただ与件の変化に 作動が停止される

 怖いのはコンピューター部門に潜り込んだウイルス

 それに偽情報による錯乱である

 

 スマートフォン ウクライナ家族の遠距離のスクリーン対面通話が心を打つ

 昔の魔法の鏡 それが今日常的にすらなっている

 鼻のとがった魔法の魔女ではなく 涙だ出るほどの親族の 今この時間の顔

 情報化社会とは言うまい 電波技術の高度な発達

 人工衛星が地球の周りをぐるぐる回る 水と大地の奇跡の惑星

 それはデジタル空間ではない 心の優しい人間の住む世界

 

 情報は資料である 出来るならば肌の触れ合い

 時には井戸端会議、いいではないか

 今 若者のキャンプ生活のバーベキュー

 デパートの屋上にもバーベキュー広場がある 結構の家族連れ