地球神は怖い 脇侍に青鬼赤鬼を控える

 その尊厳 世界の各地に峻厳の山脈を置く

 その広大 世界の海に表すが

 地球神の慈悲 森や野 そこに川のせせらぎがあった

 森は「いのち」の母

 

 大森林時代 恐竜の跋扈 

 巨大隕石の落下 そして大氷河時代 その中での中・小型生物の生き残り

 間氷期 鳥は天空を舞い 獣は野を走った

 そして新世代第四紀 森の住民 二足歩行の人類が現れた

  

 ただ人類 「い」における「ひ」の系にあって人間である

 「ひ」の系 識にあって 四十六億年のその地球の歴史を明らかにする

 宇宙の年齢がハッブルの法則によって137億年と計算される 

 宇宙の膨張係数 その中での星々の盛衰 銀河系の座標

 地球の事象の地平線にあって 物象・事象としての天空の座を観測するのだ

 ただ文系は 宮沢賢治の星の歌に遊戯する

 遊戯によって星の神様の物語り 物語りによって星の神様とのお付き合い

 

 地球神 太陽神に付随する

 地軸の傾きは大きな気象の変更をもたらす

 それにマグマの上の大陸棚の移動

 それでも地球神の慈悲に期待する

 地球にあって「い」と「ち」の結びつき 「いのち」

 あの緑の木立 暖かい野の草 きれいな水の流れ そして花々の群れ咲き

 

  森の果実を採食し 野に出て集団の狩り やがて大地を耕してよき種を蒔く 

 焼畑農業から始まるとされるが

 定着と家屋の形成 竈から土器 文明の始まりである

 水利の開拓は良き社会集団を生んだ それは集落の形成

 そして春と秋の豊作の祈りと収穫の感謝の祭り 神との接触

 

 その集落を襲ったのが移動の放牧民族である

 支配と統治 都市と国家の成立 

 国と国との争い 帝国の形成とその滅亡の歴史

 レッセフェールに権力は否定されたかに思えたが

 

 今 なほ

 人間の森の破壊と都市の高層建築 その都市を 権力の争いが破壊する

 空中に交差する破壊兵器 人間が人間を殺す 瓦礫の山 その白煙が大気を乱す

 

 森や野 そこに川のせせらぎ

 それを破壊したのはお前自身である

 地球神の怒り いま豪雨洪水と高地の乾燥 そして大地の鳴動・裂断

 地球の事象の地平線からの人間の抹殺

 

 文明は空気の清浄を保つ知恵を持っていたはずだ その怠慢と愚かさ 

 地球神の裁き

 「いのち」「ち」は再び地球に還元され 付帯した「い」は地獄の鬼に収監される

 残された「い」は 固成の場を失って迷界のさすらい

 意念界は転生の場を失い 

 ただ般若の行 六波羅蜜にあって 照見五蘊皆空

 ただ信仰者 それぞれの信仰にあって 仏の浄土 神の国