みなさま、こんばんは。ペーパーからブログに逃れるくうたです。
土曜にA4一枚、日曜に半枚。
お先真っ暗です。
いったいいつになったらこの苦行は終わるのでしょう?
あまりにもつらくてつい日本語にシフトしてしまいます。
土曜から読み始めた
武内進一. 2009. 「現代アフリカの紛争と国家: ポストコロニアル家産制国家とルワンダ・ジェノサイド」明石書店.
著者はアジア経済研究所の研究員で、基本的にフランス語圏のアフリカが専門。
その著者が2001年に大学院に社会人学生として入り、書き上げた博士論文が本書の素になっております。
博士論文って、こうでなくっちゃならないのね・・・・とくうたの背筋が寒くなった伸びた一冊でございます。
くうたの研究は「紛争」と直接関係はないのですが、長い間「紛争」に明け暮れた国の人々を対象にしているため「紛争」を知らずには書けない、という側面があるので、その関係の本にはつい手が伸びます。
さて本書。
序、結論を含めて5部構成です。
序:問題の所在と方法
第Ⅰ部:1990年代アフリカ紛争をどうとらえるか
第Ⅱ部:植民地統治の衝撃
第Ⅲ部:ポストコロニアル家産制国家(PCPS)の成立と解体
結論:アフリカの紛争と国家
まだ第Ⅱ部の途中までしかたどり着いてないが、ここまでの要約。
序:アフリカの紛争が国際社会にとって共通の課題であること、そして紛争が国家や社会のダイナミックな変化を映し出すことから紛争の理解の重要性を述べて、本書の構成を簡単にレビュー。
第Ⅰ部:アフリカの紛争の概要を統計資料をもとに述べて、政府を争点としているという現代のアフリカにおける紛争の特徴をあぶりだし、カルドーの「新しい戦争」(戦争目的の変化、戦術面の変化、資金調達面の変化)の由来の検討を提唱。
で、この現代アフリカの紛争の整合的な説明を目指して先行研究のレビュー。
と、いうことは著者は現代アフリカの紛争の特徴に整合的な説明を与えているものはあんまりない、といいたいわけだ。
アフリカの紛争を説明する理論的視座は大きく分けて3つ。
エスニシティ、経済的側面、紛争当事者の合理性、国家。
筆者はエスニシティに関してはその一体性に対し、経済的な問題に関してはなぜ、経済の弱さが是正されないのかということに、国家を巡る問題に関してはなぜアフリカに「破綻国家」が多いのかについての理由付けの必要性を説く。
そしてこの先行研究の問題点を乗り越える分析枠組みを提示っと。
お、おや意外に時間掛かるな。
続きはまた明日。