Ferryどうも。
先日ネットで映画チケットを買ったときに、特典でDisney+が2カ月間半額(月/590円)ということだったんで、ノってみました。前回のときは、ほぼほぼ「ムービング」に費やした感もあり、ガンニバルのシーズン2もまだ観てないしなあと。だもんで、後日その辺りがちょいちょい登場予定でごんす。
「センチメンタル・バリュー」
('26)
ヨアキム・トリアー 脚本、監督、製作
総指揮 エスキル・フォクト 脚本、
製作総指揮 アニア・ラニ 音楽
レナーテ・レインスヴェ、ステラン・
スカルスガルド(製作総指揮兼)、
インガ・イブスドンテル・リッレオース、
エル・ファニング
『映画監督の父と俳優の娘の断絶の
軌跡と、映画製作を通じた和解への
いばらの道のりを繊細な筆致で綴る』
(allcinemaサイトより)
作品としてももちろん、素晴しかっ
たですけど、役者の演技を堪能する
映画作品でしたねえ。4人が4人とも
素晴らしかったですし、それぞれに
見せ場のある演出というところも、
大きいと思います。個人的には、”菊
池寛「父帰る」”(町山がラジオで引
用して解説してました)の父を演じ
たステラン・スカルスガルドが、と
ても好かったですなあ。ラース・フ
ォン・トリアー「奇跡の海」('96)
やフィンチャー「ドラゴンタトゥー」
他で強烈に悪い役の印象が強いです
が、出で立ちから自然に発している
凄み みたいなんが、名声の高い、
いわゆる”世界的な映画監督”という
役とぴったり合ってました。
エル・ファニングも、これまでの、
ルックスの可愛さ由来ではない、
もうひとつ奥のエルが出て来てる感
じがしましたし、妹アグネス役のイ
ンガさんも、好かったんだよなあ。
役者映画ってだけではなくて。
長く不在だった父親が帰ってきたこ
とを、彼に対して強いわだかまりの
ある長女ノラが、思いがけず知るこ
とになる件り(ストーブを通して階
下の会話を聞く)だったり、ノラと
不倫相手の本当のところの微妙な関
係性をさり気なく描いてるところと
かも、脚本、演出、巧いなあと。
あと、映画製作の舞台裏話でもあっ
て。実際、様々な事情・理由で、本
来これ、フィットしてないよねえ、
こうした方が絶対いいよねえって、
当事者たちが思ってるのに、動き出
したら止められない(もうお金が発
生してしまっているし)ことって、
映画製作に限らずあるじゃないすか。
でもやっぱ、(映画製作でいえば)
作品至上主義で通した方が、結果、
みんな幸せよねってことを示す作品
でもありましたね。父グスタフ監督
の最後の台詞「完璧だ」がキまって
ました。
でもこの話で誰が偉いって、エル・
ファニングでしょ。ハリウッドのラ
イジングスターなのに...グッジョブ
よな。ってか、まあまあ聞くところ
のある”降板”って、こういうケース
も実際あるのかしらねえ。
我々観客には、結局さわり程度しか
内容が示されないんだけど、劇中内
作品の内容っていうのが、とても重
要なものになっているという仕掛け
になってまして、<ネタバレになる
よなあ...>それが、放蕩の父親から、
苦しんでいる娘・長女への大きな愛
(彼女のために映画1本分の物語を
作ったわけですから)だったってい
うね。これは、わたくしには想像し
か出来ません、娘の父としてはかな
り、来るものがあると思います。
あと、町山の解説では、ノルウェー
という国がかつて、国内の反ナチ運
動家を弾圧した過去があって、それ
が、父の母親の自死につながってい
る というのもありました。
また町山曰く、エル・ファニングは
息を吐きながら喋ることができる
(息を吸ってから喋り出すと台詞台
詞してしまう?)ので、大変にその
あたりが巧い人って云ってましたけ
ど、よく分かりませんでした(笑)。
OBAAの、スティーリー・ダンDirty
Workじゃないですけど、本作でも
実はありまして。Myリスト200曲の
中に常に入ってる曲なんですが、
(フェリーもきっとハズせない曲だ
と思う)オレのRoxy Musicのいち
ばんといったらこれ!って曲なんよ。
唐突にこれが掛かるんで、ブチ上が
りましたよ(笑)。
トリアー監督は、「わたしは最悪。
」('21)のときも思ったんですけ
ど、掛かる音楽がお洒落です、なん
か。 ★★★1/2
「災 劇場版」 ('26)
関友太郎、平瀬謙太朗 製作、脚本、
監督、編集 5月 原案
香川照之、中村アン、竹原ピストル、
松田龍平、中島セナ、内田慈、藤原
季節、安達祐実
『それぞれに問題や悩みを抱えなが
らささやかな日常を送る人々が、な
んの前触れもなく不可解な”災い”に
襲われていく不条理な出来事に関心
を寄せる刑事が迫る真相の行方と、
”災い”の周辺に見え隠れする謎の男
の不気味な存在を、不穏な筆致で描
き出す』(allcinemaサイトより)
WOWOWの連続ドラマで放送され
たものを、劇場版として再構築した
もののようです。宇多氏や、朝井リ
ョウもラジオで推したりしてて、
好事家の間で評判の高い作品のよう
で、当地仙台でも、フォーラムの1
番大きいシアターで8割くらいは入
ってました。
んんん.... はっきりは描かれない
んで分かりませんが、仮にこれらの
ことが”謎の男”によって齎されたも
のだとして、そこに何の”法則性”も
因果関係も見出せない となると、
犯罪の疑いが生じ得なくなり、あた
かもそれは、災害と同義になる っ
てことなのかなあ。知的な妄想とし
ては別にアリかもしれないけど、で、
何??って気がしてしまいました、
正直。
役名と場所をどんどん覚えていかな
きゃなんない冒頭~前半が、結構情
報量多くて、覚えんのに疲れちゃっ
て。土台、覚えきれんし、結果的に
そんなに役にも立たないことをさせ
るのって、どうなんすかねぇ(怒)。
安達祐実が出てくる冒頭のシークエ
ンスが、とても気味悪くて、おっ!
黒沢清っぽくてこれは、いいんでね
え!って期待してしまっただけに....
全部が全部、自殺ってするんでなく
て、中には、自然災害的な、”災いっ
ぽいもの”も散りばめた方がいい気が
しましたしね。
作品の作りがいいだけに、も少し、
内容的な工夫があればなあ とか思
いましたけどな。
聞きましたら、TV版のサイズボリュ
ームはよく分からないんだけど、劇
場版に再構築する過程で、相当に
端折られてるみたいですね。例えば
これ、1話毎(30分なり掛けて)、
ある人物が死に至るまでのいきさつ
がそれなりに描かれているとかだっ
たら、だいぶ違うと思います。この
劇場版だけでは描かれてないところ
が多すぎて。かえって、話の不条理
感は増してたりするのかもしれない
けど、ものすごく、呑み込みづらく
なってるんじゃないですかねぇ。
知らんけど。 ★★
そんじゃまたね。
チャオ。