Aホテルを退社したころ
私はホテルの東京の寮を出て
阿佐ヶ谷駅近くの下井草で妻と暮らし始めていた
妻は22才私は21才だった
Aホテルの顧客に神田で電気店を営んでいたS氏に声をかけられて
旅行会社F観光設立に加わった
当時は「旅行業取扱管理」の制度が無かったので許可は届出だけで良かった
F観光は老舗電気店の顧客の旅行斡旋で多忙だった
また神田駅近くとの立地からフリー客も多かった
近くに肉の万世/喫茶店小鍛冶など
東京のど真ん中での勤務に高揚感があった
湯河原の母から中居が辞めてしまって困っている
とのことで妻の賛意を得て湯河原に再び転居
妻は旅館で仲居、私は湯河原から神田へ通勤する生活となった
朝5時半にバスに乗って湯河原駅へ
帰りは東京駅10時半ごろの東海道線で帰宅するという無茶な勤務だったが
母と妻との折り合いも悪く1年足らずで終局した
妻も私も横浜生まれの横浜育ち
横浜の伯母の元へ転居した