感謝して朗らかになるどころか、母は、兄に対しても父に対しても不満をぶちまけたのです。

兄に対しては結婚をしないことへの不満、父に対してはお見合い結婚だったのに裕福ではなかったことへの不満(共働きをさせられた・父の親へ仕送りをさせられた・節約させられた・ローンで家を建てさせられた)、本当は父のことなんか好きではなかった、自分は養女だったため好きな人と結婚する自由はなかった…などなど、いくら認知症とはいえ、あまりに酷い内容でした。それが癌で腰痛で弱っていて、それでも母の家で寝たいという希望をすこしでも叶えるためにがんばってがんばって退院してきた父へ面と向かって言うなんて、ひど過ぎます。
兄だって、忙しい中をどうにかがんばって土日に実家に帰ってきてるのに、かなりナイーブな問題の結婚に関して酷く言われるなんて、もう、考えられないですよね。 

父も兄も、病気が言わせているんだ、と我慢していました。