山口県下関市は3日、市リサイクルプラザ(同市古屋町1)の管理棟屋上で、職員が手すりのさびを落とそうとしたところ、隣接する自動車販売会社などに駐車中の車両に付着するなどの被害があったと発表した。さびは洗浄しても取れず、被害車両は計83台で、修繕などの被害額は計約1400万円に上る。


 市によると、被害車両はプラザに隣接するホンダ自販山口(18台)と山口スバル(22台)の新車や中古車などのほか、プラザ駐車場に止めていた市環境部職員らの43台。4階建ての管理棟(高さ約15メートル)は約20年前に完成し、屋上の転落防止の手すりはさび付いた状態になっていた。市環境施設課では、業者に頼まず、施設の修繕を担当する職員3人が自力で除去できると判断し、昨年11月2、7日に電動工具などを使ってさびを落とした。しかし、さびは風に舞い、周囲に飛散。車両に付着し、洗車しても落ちなかったため、同13日にホンダ自販山口から相談があった。


 ◇関係職員処分検討


 被害額のうち、ホンダ自販山口の被害(約390万円)は計100万円を超えたため、議決が必要となり、7日開会の市議会定例会に損害賠償の関連議案を提出し、他は専決処分とする。市は関係職員の処分を検討しており、「故意ではないが、迷惑をおかけして申し訳ない」としている。