九州大学病院(福岡市東区)に侵入して銀歯を盗んだとして、窃盗容疑などで逮捕された歯科医師和智貴紀容疑者(38)(同市中央区)が、福岡県警東署の調べに対して「約10年間で100回以上盗み、換金して約3000万円を得た」などと供述していることが分かった。貴金属業者によると、銀の価値は近年高騰しているという。

 発表によると、和智容疑者は昨年8月13日夜、同病院の一室に侵入し、保管されていた治療用の銀歯1個(時価約7600円相当)を盗んだ疑いで今月2日に逮捕された。

 和智容疑者は当時、同病院と連携して地域医療の発展に寄与する「研修登録医」として出入りしており、過去に同病院で勤務していた期間もあった。捜査関係者によると、約10年前から換金するために同様の窃盗を繰り返していたことを認めたという。