20日午後4時50分ごろ、福井県池田町藪田の「能楽の里 文化交流会館」で、建物の取り壊し作業をしていた3人が倒れていると110番通報があった。3人は意識不明で病院に搬送され、うち1人の死亡が確認された。

 福井県警越前署によると、死亡したのは福井市大宮3丁目、会社員小山孝一さん(50)。ほかに同市足羽5丁目、会社員高木雅治さん(48)と、同市同町4丁目、技能実習生でフィリピン国籍のドゥライ・レスター・ジョン・ヤラノンさん(30)の2人が搬送された。

 3人は足場の上で、天井のウレタンをはがす作業をしていたが、終了時になっても戻らないことから同僚が確認に行き、倒れているのを見つけたという。作業にエンジンつきの高圧洗浄機を使っており、排ガスが充満するなどして一酸化炭素中毒を起こした疑いがあるとみて、同署が原因を調べている。

 町関係者によると、会館は町の施設で、昨年8月末で閉館し、取り壊し工事中。