「小型の船で釣りに出るのは危険だったと思う」風ないが波高く…琵琶湖の状況を漁師が語る 小型ボート転覆で男性3人が死亡

















 琵琶湖で小型ボートが転覆しているのが見つかり、釣りに来ていた男性3人が死亡しました。

 滋賀県長浜市の琵琶湖にある長浜港。こちらの港には島をめぐるクルーズ船が発着するほか、釣り人も多く訪れるということです。警察によりますと、死亡した男性3人は長浜港から小型の船を下ろし、琵琶湖で釣りをしていたものとみられます。そして、1月30日朝、船が転覆しているのが見つかりました。

 通報があったのは30日午前8時すぎです。長浜市の漁港から800mほどの沖合で「転覆しているボートを見つけた」と通報がありました。警察と消防が駆けつけたところ、釣り用の小型ボートが転覆しているのが見つかり、さらに、その約1時間後に船の近くで男性3人が心肺停止の状態で見つかりましたが、その後、3人の死亡が確認されました。

 亡くなったのは、長浜市に住む建設業・森川裕司さん(55)、湖南市に住む地方公務員・吉里徹さん(49)、湖南市に住む地方公務員・大嶋秀徳さん(51)です。3人は見つかった際、救命胴衣をつけていたということです。3人は29日の朝5時半ごろに出かけてビワマス釣りをしていたとみられ、夜になっても帰らなかったことから家族から行方不明届が出されていました。

 気象台によりますと、29日の長浜市の最低気温はマイナス3.1度。国交省琵琶湖河川事務所によりますと、琵琶湖大橋付近の水温は9度前後だったということです。

 転覆した船を見つけた漁師の男性に話を聞いたところ、29日の琵琶湖は風がなく穏やかな天候だったものの、西からの波が高く、漁師でも漁に出られないほど荒れていたということで、「小型の船で釣りに出るのは危険だったと思う」などと話していました。

 警察は船を引き揚げ、転覆した経緯や3人の死因について調べています。