3年前、甲府市で夫婦を殺害し住宅を放火した罪で起訴された、当時の特定少年の事件の裁判で、甲府地裁は遠藤裕喜被告(21)に対して死刑判決を言い渡しました。

 裁判では、遠藤被告の刑事責任能力の程度や量刑が争点となっていました。検察側は、被告に責任能力はあるとして、死刑を求刑していました。一方、弁護側は、被告が犯行当時に心神耗弱状態であったとして、死刑を回避するよう主張していました。

 18日の判決で甲府地裁は、遠藤被告に対し「2人の命が奪われた殺人行為などは悪質で、自己中心的で理不尽な動機、刑事責任は重大、19歳の少年ということを考慮しても更生の余地はない」などとして、死刑を言い渡しました。遠藤被告は、判決を言い渡された際に小さくうなずき「はい」と答えました。

 遠藤被告は事件当時19歳で、改正少年法の特定少年として、初めて実名が公表されています。