去年9月、福岡県那珂川市の山道に止められた車の中から、男性の遺体と意識不明の状態の女性が見つかった事件で、女性は9日死亡しました。警察は死亡した男性が無理心中を図った可能性が高いとしています。

警察によりますと去年9月、那珂川市の南畑ダム近くの山道に止められた普通乗用車の後部座席から、愛知県岡崎市に住む男性(37)の遺体と、那珂川市に住む女性(26)が意識不明の状態で発見されました。

女性の手足は結束バンドで縛られていて、病院で治療を受けていましたが、9日、意識が戻らないまま死亡しました。

車内には液体が残っていて、死因は、いずれも硫化水素中毒でした。

これまでの警察の捜査で、2人は職場を通じて面識があったことが判明し、男性が硫化水素などを準備した上で女性と合流して現場に向かったことがわかりました。

第三者が関わった形跡がみつからず、女性に自殺する動機もなかったことなどから、警察は、男性が無理心中を図った可能性が高いとみています。

今後、男性を殺人容疑で被疑者死亡のまま書類送検する方針です。