《18歳死体遺棄》「別れたけどしつこい元カノ」「変な男に絡まれていた時に助けた」事件後にパンチパーマ容疑者が明かした18歳女性との関係






























〈《山梨18歳死体遺棄》「お前聞いてんのかよ、運ちゃんよ」“パンチパーマの暴君”渥美容疑者(31)の“二面性”「20代半ばの水商売風の女性と…」〉 から続く


「渥美は堀に金を貸していて『アイツ何回取り立てても返さねえんだ』と周囲に話していました。会社を経営して金がある時に貸したようですが、その後もずっと返さないので『お前、手伝えよ』と仕事をやらせることもあり、2人は主従関係にあったようです」(渥美遼馬容疑者の知人男性)

 高校時代の同級生だった30代の男2人は、なぜ18歳の女性の遺体を山に捨てるという凶行に及んだのか――。

交際関係は5月中旬に破綻していた

 山梨県小菅村の山中から白骨化した野本結梨香さん(当時18)の遺体が見つかったのは11月27日のことだった。警視庁は野本さんの遺体を山林に捨てたとして、これまでに野本さんの交際相手だった渥美遼馬容疑者(31)と高校の同級生だった堀俊哉容疑者(30)を死体遺棄容疑で逮捕した。

 遺体発見から約1週間がたち、事件の全貌が徐々に明らかになってきた。

 渥美と交際していた野本さんが、突如実家から失踪したのは6月7日のことだった。社会部記者が解説する。

「渥美と野本さんが付き合い始めたのは今年4月頃で、きっかけは渥美のナンパでした。ただ、野本さんは行方不明になる直前に友人に『彼氏の連絡がしつこい』『別れたい』と相談するなど交際は順調にはいかず、5月中旬には破綻していたようです」

 渥美は、地元で夜な夜なはしご酒を繰り返していた。行きつけのバーのスタッフが明かす。

「今年春、遼馬がまだ若い女の子と2人で店に来たことがある。他の客には目も向けず2人だけで話し、1杯だけ飲んですぐに帰った。もう明け方の時間帯で、ずいぶん遅い時間までデートで引き回すんだなと思った。女性は少し疲れた様子でした」

 野本さんが死亡したのは失踪直後とみられるが、これまでの捜査で、野本さんが行方不明となった翌日、野本さんのLINEから職場の介護施設に『1週間ほど休ませて欲しい』と連絡があったことも判明。また家族とも連絡をとるなど、渥美が野本さんの携帯電話を操作し、彼女の無事を偽装していた可能性が高い。

 さらに渥美は、自身の知人にも“偽装”を行っていたようだ。冒頭の知人男性が6月以降の渥美の様子を明かす。

野本さんの死後、SNSにツーショットの写真を載せていた

「渥美は6月以降、野本さんのことを『元カノ』と呼んでおり、『もう別れたけど向こうがしつこくて一緒にいる』って話していました。ただ、誰も一緒にいる姿を見たこともなければ、最近の写真も見たことがなかった。8月、野本さんとツーショットでベッドに寝転んでいる写真をSNSに載せてましたけど、あれも野本さんが生きていると見せかける偽装工作だったんでしょうね。

 ちなみに渥美は周囲に『妻とは離婚した』と話しており、野本さんとは『変な男に絡まれていた時に助けて仲良くなった』と語っていました。渥美とさえ出会わなければと、野本さんが不憫でなりません」

 自分が遺棄した交際相手を“元カノ”と呼び、平然と振舞っていた渥美とは何者なのか。

 別の知人男性によると、20代の頃の渥美はピアノを弾いてクラシック音楽を聴いたりする繊細な一面もあったのだという。

「気の弱さを払拭したかったのか、10年ほど前に急に筋トレにドハマりし、パンプアップした上腕二頭筋をやたらと自慢してきました。体型のコンプレックスを乗り越えたのが嬉しかったのか、体育会系を気取っていた」

SNSに残された渥美と堀のやり取り

 建設業界関係者が使うSNSで、渥美はプロフィール欄に、職種を〈シール、衛生(配管工)、防水〉、経験年数を〈10年以上〉と記載している。渥美の職場関係者らによると、渥美は建築現場に出入りし、建物のひび割れや継ぎ目を補修する職人だった。自己紹介では〈最近独立したてで仕事も薄いので、何かありましたらお気軽にお声掛けください!精一杯対応させていただきます!〉と自身が手掛けた工事の写真を添え、熱心にアピールしていた。

 一方、堀もまた建物のメンテナンスを行う会社の経営者で、2人は同業者の関係にあった。堀のSNSには、パツパツのランニングシャツ姿にヘルメットをかぶった職人姿の渥美の写真が載っており、

《今日の現場です!体格良すぎてアメリカ感がすごい笑》(堀)

《俺やんけ》(渥美)

 といった、どこか渥美を持ちあげるようにもみえる2人のやり取りが残されている。渥美と堀は高校の同級生にもかかわらず、明確な上下関係があったと証言するのは、2人を知る建設業関係者だ。

「仕事の案件は渥美が基本的に取ってきて、堀に渡すという構図でした。金の流れも同様で、渥美に一旦振り込まれた金から堀に支払われる流れだったと思います。そういう意味で、2人には明確な上下関係があった。5年ほど前から、堀は詐欺トラブルに巻き込まれ、金に困っていたらしい。いずれにせよ、金銭面で、渥美が堀の生殺与奪の権を握っていたのは間違いない」

 堀は警察の調べに「野本さんが行方不明になった6月7日から8日にかけて奥多摩の方に車で行った」と供述。野本さんを運んだワゴン車は、渥美が中古車販売店から代車として借りたもので、後部座席からは野本さんの血痕が見つかっている。

遺体を遺棄したとみられる6月以降も、平然と仕事を続けていた

「堀は逮捕当初、『何かわからない物体を運搬した』と供述していましたが、野本さんの死亡に関与した“主犯”である渥美の指示のもと、遺棄を手伝わされたと見られている」(前出の社会部記者)

 野本さんの遺体を遺棄したとみられる6月以降も、2人は平然と仕事を続けていたという。前出の建設業関係者が話す。

「事件の少し前から横浜市の大型マンションの大規模修繕工事が始まり、そこで渥美と堀は働いていました。渥美は見た目がヤンチャだけど真面目で、堀は職長として部下を指揮して毎日現場にいた。死体を遺棄したとされる6月にも休みを取るわけでもなく、2人の様子は全く変わらなかった。今思えばどんな心境で、2人が顔を合わせていたのかと恐ろしくなります」

 渥美と堀はどのような犯行の口裏合わせをしていたのか。警視庁は2人が犯行に至った経緯を慎重に調べている。