JABA都市対抗野球東海地区予選は19日間に及ぶ熱戦を終え、全国一の激戦区を勝ち抜いた6チームの出場権が決定した。昨年全国覇者のトヨタは既に代表が決まっていたため東海地区から全7チームが黒獅子旗を目指す。我がJR東海は第六代表決定トーナメントに回ったが、チャンスで一点を取れず僅差の敗戦に涙した。守備はバッテリー陣を中心によく踏ん張った。問題は攻撃だ。ヒットに四球をからめ塁上に走者を送り込むケースが数多く見られた。にもかかわらず、なぜ点が取れなかったのか。理由は戦術だ。チャンスは作るもののバント、スクイズ、盗塁など機動力を有効に発揮する場面がほとんどなかった。エンドランをかけても失敗が多かった。打者、走者ともアウトになる最悪ケースが目についた。単独盗塁かサインミスか判別できないような凡ミスが散見された。走者を確実に二塁三塁に進める、ノーヒットで一点を取りにいく手段を持たないと、全国レベルの強豪相手に勝ち抜くことはできない。ヒットは連続して出る確率は低い。巡ってきたチャンスにバッター頼みの作戦を繰り返すようでは勝機は望めない。ベンチがもっと貪欲に泥臭く一点を取りにいく采配をふるうことを望む。都市対抗や日本選手権に出場しても一回戦負けを続け、ここ二年は都市対抗出場を連続逃している事実がある。この責任を誰が負うのか。日本を代表する企業チームとしてフロントは日頃から現場をよく見て、どこに問題の本質があるのか正しく把握すべきだ。