以前におじさん製作者として映画を数本撮影しております。

映画が好きで今迄沢山の業界の方に御世話になったご奉公を含めて、諸々義理を返せて頂ければ

嬉しいのですが、一番始めに製作した映画の時、撮影許可が降りていた現場が、

当時未成年の殺人事件が原因で「そういう殺人が起きる作品には県として場所は提供できない」という事で

前の週、竹内力さん製作RIKI PROJECTの映画で使用した現場に急遽しましたが・・・

もう一つの現場はオールヤクザ俳優総出演、銃撃戦で使用された実際に殺人事件があった廃ホテル。

撮影前日にキャンセルになった事がありまして、それ以降プロデューサーが脱税で逮捕されたり

反社とのおつきあいで逮捕され業界を去ってしまったりで、

(興行の業界にいれば仕方無い事なんですけど・・・)

仮面ライダー俳優や、ウルトラマン俳優、旬のアイドル女優達、業界の御大の大役者に特別出演して

頂いたりと、当時はその渋谷の小屋で2週ロックの筈が、無保証で映画館側から上映延長してくれ!

との事で長く上映されそれなりの記録を打ち立てさせて頂きました。関係者並びにお客様に感謝申し上げます。

当時は未だ製作というものを良く判っていなかったから、普通なら口座の間で入金するんですが

発注した製作会社がおじさんの会社から徒歩3分だったので現金にて撮影前に半金、

撮影後に半金+超過した残金を渡していたのがいけなかったんでしょうね。

それ申告しなかったみたいで、おじさんが多額の金額脱税したとおもわれちゃったじゃん。

税務署だけじゃなく国税に入られて当時は偉い目にあいましたので以降は全ての作品で全て記録の残る形で

製作させて頂いてます。(それ以降悉く赤字・・・デ・パルマ状態じゃん)

 

今回もおじさん好きなサスペンスホラーなのですが、制作費は今迄より極端に安い5000万円程です。

フィルムでも少し前のデジでもなく、撮影機材や素材が変ったことで製作が安くすみますし、

プリントに1本、200万円かかっていたのも今はそれらの金額もかからなくなってきたので

余計なお金は現場やキャストフィーに回せますし、予告編製作や劇場ブッキング、宣伝デザインも

おじさん自分で全部出来ちゃうから宣伝会社もいれずに当社スタッフに任せれば

余計なお金は1円も出ないでしょ。

前回このブログで映画撮影中と書いたのはフライングでしたが

小説家にお願いした脚本も7稿目に満足できるものが仕上がり

先日文京区センターでキャスト同士の本読みも終えて、いよいよ撮影に入れます。

ここで悶絶有名ベテラン俳優さんが問題の一言・・・・

 

「社長〜〜〜、オレどうしても○○の役がやりたい、○○の役はあいつの方が嵌るんじゃないかな〜」

ううっ!ここまで来て訳判らんプレッシャーかけないで下さい。

あなたのケツ持ち知ってるからこちらから連絡しちゃいますよっ!

おじさんとしては映画好きが高じて映画創ってる訳だから、嵌った役をわざと外すのが狙いなんですよ。

で、監督にも「普通の切り返しは極力省いて下さい。デ・パルマのような動きのあるというか

覗きの感覚と、実相寺監督のどこから撮影してるか判らない方法で水平垂直は極力無視して下さい」

と話してます。

1回目のホラーでも、役者のアップは各人1.2度で印象的な箇所以外ではアップは排除して

カメラも終止斜めで成功してます。

音楽も有名音楽家に『チェンジリング』をテンプトラックとしてわたしてお願いしたところ

編集で音楽と絵のズレが生じて、音楽家と監督の論争が起こったりもう大変な目にあいました。

今回は台本渡して、イメージはドナジオの『ピラニア』を渡してます。

粗編迄は見せずにイメージで書いて貰う様にお願いしてあります。

編集で音楽をどう弄ろうと一切文句は言わせるつもりはないんですが、

お互い監督も作曲家もプロなのでゆづらないから、そういう時プロデューサーも入らず

お金出した、おじさんにジャッジ権がきちゃうし、お互い意見受け入れられないと

お互いに作品から降りる!ってなっちゃって偉い事になりますからねぇ。

過去のフランシス・レイとクロード・ルルーシュのような関係ですね。

 

今はメジャー抜かせば劇場だけでの回収は不可能で、2次使用、3次使用でも回収は難しいのが事実。

若者の携帯ゲーム思考で自動車、映画離れ等もあり(金が若いのに廻っていかない社会にも問題あり)

ゲオやツタヤの力が弱くなり0Pなんてやってるからソフト売ったりレンタルの回転で儲けてる会社は

今やほぼなくなりました。

実際には、ま〜レンタルの問屋のJみたいに社長殺されちゃったり、

製作会社の社長が誘拐されてばらばらにされたりと怖い世界ですからねぇ。

だからこちらも生業には出来ずに

レンタルはここ、セルはここ、衛星や、ネットそれ以下全て得意の会社に任せるのが

事実なんですが、最終的には数年かけての回収になるんでしょうね。

 

いや、ようやく撮影が入りますが現場のラインプロデューサーは今回ベテランなので

こちらとしては、なんとか予算超過しないように頼むしかないんですよね。

世間のビデオ会社では1作品50万とか150万位でビデオ制作してるけど、

ピンク映画でも撮影に3日かけ300万円かけてるのに、そんな作品誰も見ないとおじさん思うんだけどな・・・

会社継続してゆく為には仕方ないんでしょうね。