安芸の宮島の一部が、今年7月ラムサール条約湿地(湿地の保全と賢明な利用を進める条約)に登録されたことから、厳島神社にて伝達式が行われました。

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 日本では、宮島だけに生息する希少種ミヤジマトンボの生息環境の保全などが登録の要件であり、これまで以上に注意を払い取り組んでいかなければなりません。

 伝達式での説明では、ミヤジマトンボは約100万年前、中国南部から日本に渡り、弥生人が海岸湿地に住居をかまえた頃から減少し始め、今は、宮島だけに生息し個体数は300~500位で、絶滅危惧種1類となっているとのこと。

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 また、昔から神の島として自然が守られ、近代においても法律によって自然が守られたからこそ、宮島だけに生息することが出来たことや、地域の宮島保護管理協議会が中心となり、生息調査や、湿地周辺に堆積した土砂の除去、水路の拡張などを行い、さらに、台風などの影響で生息地が壊滅されることによる絶滅を防ぐため、島内の別の湿地へ生息地を拡大する危険分散などにも取り組んでおられるとの事です。

 ミヤジマトンボは、シオカラトンボによく似るが、やや小型で、腹部はより細い。。

 
さて、登録されたから守られるものではなく、これから新たな努力が不可欠であるとのこと。

 議長は、廿日市市議会を代表し、環境省、広島県などと協力し、市議会においても出来うる協力を惜しまないとの決意を述べられました。

 宮島の豊かな自然と、貴重な文化財を守り後世に引き継ぐために、私たちの責任の重さをあらためて痛感しています。