3.11

Yahoo!で検索すると10円を代わりに募金してくれるらしい。
Twitterでそのツイートを見つけるとすぐに検索し、少しでも救いの一手となることを願った。

東北大震災から四年。
あの日、自分はサークルの卒業公演を終えた余韻に浸りながらベッドの上にいた。
大学四年間いろいろあったけど、最後を自分の手で終えられた余韻だった。もう少しで完成するはずだった。

だけど、大きく長い揺れが、賽の河原で鬼たちが最後の積み石を乗せさせてくれないように、自分がやってきたことを崩されていった。

被害という意味ではコップが割れたぐらいと親が交通混乱に巻き込まれたぐらいだったからか、
当初はたいしたことのない、いつもの地震だと思っていた。

でも、日に日に死者が増える毎日。
合わせて、原発という今までにないニュースが不安を掻き立てる日々となった。

特に震災の一ヶ月前に、
卒業公演の告知のメールを友人に送るとお母様から先日亡くなったとの返信。告別式の日取りを聞いて、すぐにいった自分にとっては身近な人たちが亡くなっていくような感覚だった。
だから、死者が増える毎日が怖かったし、悲しかった。

そして、自分に訪れる原発ショック。
それは、卒業式の中止。

当初はどうでもいいと思っていたけど、自分の中の最後の締め括りがなくなり、大人たちが作った勝手なものに邪魔され、結局何が正しいのかわからない結末。

この気持ちは今も続いていて、当時のサークルメンバーで創りあげた劇団でも同じことを繰り返している。
はたまた答えを出そうとしているようにも思える。

被災地でない自分がこんなにも思うのに、被災された方々はどれ程抱えているのだろう。

たった10円の募金で満足していない。
けれども、何が本当に笑顔の復興になるのだろう。

これも答えが出ぬまま、明日福島に車を飛ばしてみようと思う。