GMの旧型客車に付属しているキハ45(初代)用の前面と乗務員ドア周りの側板パーツが3組を友人から頂いた。ちなみに客車改造気動車キハ40と45は、昭和30年代に気動車不足解消の足しにと、旧型客車オハフ61から改造されて登場した車両である。両運転台のキハ40(キハ08)、片運転台のキハ45(キハ09)、これにエンジン搭載無しのキサハなども存在したようだ。まあでも実際はエンジンの出力に対して車体が重過ぎてパワーが出ず、峠では機関車が補機として連結されたりと、情けないまでに役に立たなかったようで、後にキハ08、キハ09と改番されたりしたもののすぐに姿を消してしまったそうだ。結局加悦鉄道にこのキハ08が一両移籍して活躍し、また同線廃止後も保存されてるようだ。
せっかく頂戴したパーツ、以前から用意しておいたオハフ61キット2両分と組み合わせ、ちょっとこの客車改造気動車を作ってみた。前面は3枚あったので、ちょうどキハ08と09がちょうど一両ずつ作れる勘定になる。どうでもいいが、オハフ61キットはこの気動車用の部品がご丁寧にもすでに切り取られている。なんともケチな話である。
切り継ぎは写真のようにやる。キハ08に関してはオハ61から改造したほうがよさそう(写真)。
上2枚がキハ09で、こちらは車掌室をキハ09用側板に取り替えるだけ。下2枚がキハ08用で、車掌室側はキハ09と同様にするが、反対側はちょっと複雑になる。下から二枚目のが側板をそのまま切り離したもの。このうちドアとトイレ窓を入れ替え、車端に改造パーツの運転台周りを結合する要領。一番下の側板のような感じにして結合させる。
そして床板もちょっと問題で、客車用をそのまま使うわけにもいかず、いろいろ考えた末、KATOのキハ20を参考にしてそれらしく並べてみた(写真)。
実車とはだいぶ違うけど、まあ仕方ない。気動車用の床下機器、できれば床板ごとKATOのキハ20のを使えばよかったんだろうけど、予算の都合でそれは却下。
あとは手元にあったガラベン(キット付属のよりかなりモールドがよい)を搭載してから気動車用のツートンカラーに塗り、組み立てたら作業は終了。なんとも不細工な車両が出来上がった(写真)。
これぞ元祖食パン列車である...。各所に客車当時の面影を残してて、必要最小限の改造で出来上がったんだなということがよくわかる。KATOの動力が手に入らなかったためGM動力で妥協したが、まあこの車両の場合GM動力のほうが似合うように思う。なんとも皮肉な話だ。
さてこのキハ08と09だが、一日でできる工作だし、ちょっと変わった車両が欲しい人や、いろんな気動車を連結させてみたい人は、挑戦してみてはいかがだろうか...。 |