友人に京阪2600系のBトレを売ってもらった。これと阪急か阪神キットと組み合わせられないかな、などと思っていた。意外にすぐ形になりそうだな、ということで京阪の2600系5両編成を、阪急キットから作ってみようと思う(ジャンク箱の中から阪急キットの側板が一両分出てきたので5両編成にする)。
試しに仮組みをしてみると、車体幅はぴったりでいい感じ。Bトレは車体幅が狭く、通常のGMキットと組み合わせようと思うといつも困るのだが、幸いGMキットでも阪急や阪神のような、すでに機器のついた完成タイプの床板を使うタイプのやつは、車体幅が狭かったので助かった。
まず側板の加工だが、阪急のドアと京阪のドアが全然違うため、そのままだと塗装するとはいえどうも変。ということで、仕方なくドアにやすりをかけるというきわどいことをして、ガイドを削った。上が加工前、下が加工後。
写真ではちょっとわかりにくいけど、ドアの窓下のガイドをやすりで削り落とした。もうこの作業が悪夢だった。中央のドアゴムのモールドを傷つけないようにやすりをかけないといけないわけで、ちょっと手が滑ったらお陀仏状態。幸いにしてまだそのような状況には陥ってないのだが...。
次が最難関の作業。阪急キットの側板は平面だが、京阪2600系は独特のタマゴ型をしている。これが一番の曲者なのである。側板裏の、床板を取り付ける突起の一部を削り、Pカッターで慎重に筋を入れて、その筋をガイドに車体を折り曲げる...
上が側板を裏からみたもの。ちょうどガイドになるでっぱりの下に線を入れて、筋をつける。作例はちょっと歪んでしまったが、まあこのくらいならやすりがけと塗装でごまかせる..はず。そして筋をつけたら、そっと側板を折り曲げる。そっとやらないと、側板がばきっと折れてしまう。折れたらその時点でお陀仏なので慎重にやる。もうひやひやした。下の側板が折り曲げた後のもの。なんか歪んでるのだが、多少なら表側からヤスリかけしたらごまかせそう。ちなみに表にちょっとひび割れが出たが、これもちょっとやすりがけして瞬間接着剤を流し込めば修正は容易だった。以前近鉄6600系を作ったときは、車体の裾絞りを除去するのに、裏から筋を入れて曲げることをやったが、それの逆向きバージョンである。当然今回のほうが何倍も神経を使った。
次に妻板と前面だが、これらはBトレとして組み立てるために、裏には半円状の突起と、あと腰部に二本のでっぱりがある。この突起を削らないと屋根がつかないし床板もセットできない(と思う)。まあこのへんはハコにしてしまえば見えなくなってしまうので、そんな神経質に丁寧に仕上げる必要なんてないからラク。屋根は阪急キットのものをそのままセットできた。ただし、妻板と屋根が干渉するので、妻板の屋根と当たる部分をけっこう削った。そうしてハコにしたのが次の写真。
Bトレ前面と妻板も、曲げた側板としっくりなじむ。車体断面が変わったせいで、阪急とは全然印象が違うものになった。なかなかいい感じである。ということで後編へ続く。