以前あちらのブログでも公開していた、南海と乗り入れをしている泉北高速鉄道の7000系の模型を公開。作ったのはだいぶ前なんだけどね。南海電車を語る上で泉北も忘れてはいけない存在だと私は思う。南海の通勤車はGMの東武10000系キットを改造して作るのが一般的だが(もうすぐマイクロから出るらしいけどさ)、泉北の新型車(5000系と7000系)は案外前面を何使うかで困ったりするため、あまり製作したという話を聞かない。

 写真の作例は近鉄8810系キットを改造したもの。中間車は車端の2連窓をひとつに縮めて、反対側のひとつしかない車端窓は外側へ側板を延長する。先頭車は乗務員ドア後ろの窓を除去するように切り継ぎ、車端部は中間車と同じように車体を少々延長する。このとき、バルクパーツか何かで8810系の側板を一枚余分に用意しておけば、延長分はそこから切り出せばよい。窓の端から車端までの間隔は、中間車側板の2連窓と車端の間隔に揃える。要は中間車は左右対称の側板にするってこと。

 妻板は面倒だったので近鉄のものをそのまま使った。前面は西武2000系のものを改造。一度モールドをすべて削ってしまい、行き先表示幕とライトは埋め、窓を拡張して前面サイドに切り込みを入れ、前面を横から見てくの字に折り曲げる。これ、文章で書くと簡単だがけっこう苦労した。そして側板、屋根ときれいにつながるようにパテを盛って修正。

 車体は改造によって少々短くなってるので、屋根はちょうど真ん中らへんで切り継いで長さを縮めた。クーラーは近鉄キットについてるものをそのまま流用で、台車はGMのSSタイプ、スカートは名鉄5500系キットのもの。本当なら西武2000系キットのを使いたいとこだが、すでに他に流用してしまってて手元に予備がなかった。塗装は小田急アイボリーと東武の水色と青を使った(と思う)。前面だけはガラスは現物あわせで切り出してはめ込みにした。

 まあいろいろ不満点もあるし、床下機器はキットのままであまりほめられたもんじゃないけど、泉北高速の模型はなかなか見かけないということでこれで完成。泉北のロゴが側面に入ればいいんだけどなあ。ちなみに6両に増結したいとこだがもうこんなもん二度と作りたくない。

 昨今は完成品の出来がすばらしく種類も多いからか、工作する人が減っているが、自分の家の近くを走る電車が完成品でなければ、たまには労を惜しまず工作もいいんじゃなかろうか。この作例では前面に西武2000系を使ったが(ちなみに西武キットは側板は西鉄6000系に使い、屋根と妻板は南海6200系に使ってしゃぶり尽くした)、もっといい方法もあるかもしれないし、各自工夫をするのも工作の楽しみだと思う。

 


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