新検事総長・畝本直美氏、女性初起用で注目も…自民党裏金事件では検察ナンバー2 「露骨なごほうび人事」「巨悪を助けて出世コース」の声

 

中日スポーツ

 

 政府が28日の閣議で、検察トップの検事総長に畝本直美東京高検検事長(61)を充てる人事を決めた。女性初の総長起用にクローズアップした各社報道が目立ったが、ネット上では検察ナンバー2として自民党派閥の裏金事件を指揮した点に着目し、「露骨なごほうび人事」「巨悪を助けて出世コース これじゃ裏金議員不起訴にするよな」などと非難する声があふれた。  畝本氏は千葉市出身で1988年に任官。法務省勤務が比較的長く、法務省保護局長や最高検公判部長、広島高検検事長などを歴任。2023年1月に東京高検検事長に就任した。  自民党裏金事件をめぐっては、派閥幹部の立件は見送られるなど、真相解明にはほど遠く、検察に不信感を抱いている国民も多い。X(旧ツイッター)上には、女性初の検事総長に期待する声はなくはないものの、「自民党の悪事を『不正ではない』に塗り替えた人物」「裏金問題スルーでの論功行賞人事かな」「やはりごほうびとして検事総長になりましたか」「終わっている検察を象徴している」「ありえない」などと反発する書き込みが殺到した。  27日には大阪地裁が、東京高検検事長だった黒川弘務氏(辞職)の定年を延長した2020年1月の閣議決定前に、法務省内で協議した記録などを不開示とした国の決定は違法と認める判決を出したばかり。「え?また閣議決定? 自民党に加担したといううわさの人を?」「司法の長が閣議決定で決まるなんてどうかしてる。黒川検事長の疑惑が究明されてる最中、よくもこんなマネができるもんだ」などと、閣議決定での起用にも注目が集まった。  「裏金議員たちを不起訴にした見返り、おめでとうございます。これからも政府のためのお仕事頑張ってください」「女性なら誰でもいいって訳じゃない。官房長官が『適性がある』って会見で言ったが、そりゃ裏金議員を見逃してくれたんだから、自民党にとってはたまらない人材だわな」などと皮肉る書き込みも目立った。