「日本への原爆投下が戦争を終わらせた…イスラエルにも武器を」米議会議論にサンモニ識者が私見

 

日刊スポーツ

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 フォトジャーナリスト安田菜津紀氏が12日放送のTBS系報道番組「サンデーモーニング」(日曜午前8時)に出演し、イスラエル軍によるガザ地区侵攻をめぐって、米議会で「日本への原爆投下」の肯定とも受け取れる発言があったことを紹介しながら、政府の対応を求めた。  番組では、侵攻が200日以上に続くことを紹介した。安田氏は「この間、イスラエル軍は、いくらでも殺していい権利があるかのように虐殺を続けてきた上に、物資の搬入口でもあった検問所を占拠してしまったので、これまで以上に飢餓も、武器のように振りかざしている状況が続いている」と状況を説明。「ガザで起きていることは戦闘でもなく、衝突でもなく、パレスチナ人の存在否定そのものであって、民族浄化であることは明白だと思うんです」と私見を示した。  さらにイスラエルへの最大の武器弾薬の供給源が米国であることも指摘。「そのアメリカの議会で今週、気になるやりとりがあって『日本に対する原爆の投下が戦争を終わらせたのだから、イスラエルに対しても、武器供与を続けなければならない』という主張が展開される場面があったんですよね」と紹介。「残念ながらガザ侵攻に関しては、日本政府から強く歯止めをかけている、とは言い難い状況ですけれども、こうした主張はせめて、何重にも間違っているということは明確にしなければならないと思います」と主張した。  米議会では、共和党のグラム上院議員が、オースティン国防長官や米軍の幹部らを相手に「広島や長崎への原爆投下は正しい判断だった」「あなたが当時いたら、原爆投下を指示したか」などと問い詰めながら強行に主張し、国防長官が言葉を選びながら「戦争を止めたといえる」などと応じた場面があり、SNSでも話題となっている。上川陽子外相はこれまでに、この発言について「適切ではない。受け入れることはできない」などと述べている。