首相、世界の機関投資家と夕食会 ブラックロックCEOら

 

岸田文雄首相は5日、都内の迎賓館で世界の機関投資家らとの夕食会に出席した。米資産運用大手ブラックロックが主催した。同社のラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)など国内外のおよそ20機関のトップらと意見交換した。

首相は日本のコーポレートガバナンス改革などの取り組みを紹介し、日本への投資を呼びかけた。

アセットオーナー(資金の出し手)としてアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系ファンド、ムバダラ・インベストメントや、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスが参加した。

米投資ファンドKKRや米ファンドのグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズといった資産運用会社も名を連ねた。みずほフィナンシャルグループや第一生命グループ、ゆうちょ銀行の関係者なども出席した。

参加者からは「日本はグローバル市場の他のマーケットに比べても有望で、この数十年で最もポジティブに捉えている」との趣旨の発言があったという。

政府は資産運用立国の実現を掲げる。松野博一官房長官は5日の記者会見で「世界の投資家のニーズに沿った改革を進める。今後様々な方の意見を聞き、年内の政策プランの策定にむけて議論を進めたい」と強調した。

政府と金融界は9月下旬から「Japan Weeks(ジャパンウィークス)」を開催し、日本の金融資本市場の魅力などを発信している。

首相は6日に首相官邸で、夕食会に参加した機関も含めた海外のアセットオーナーやアセットマネジャーらと意見を交わす。エマニュエル駐日米大使や日本の金融機関の関係者が同席する。

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