内閣府資料に中国国営企業の透かし? 河野太郎氏「チェック体制の不備」釈明も…金融庁や経産省でも見つかる
河野太郎氏© 中日スポーツ 提供
内閣府が「再生可能エネルギー」を扱った会議の資料に中国国営企業の透かしが入っていたことが判明。河野太郎内閣府特命担当大臣は「チェック体制の不備」と釈明したが、経産省や金融庁のサイトにある資料にも同様の透かしが見つかり、ネット上は「安全保障上の懸念」「中国企業や国家の関与は?」と荒れてている。
問題となっているのは、昨年末と今月中旬に開かれた「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」の会議資料。一部の資料に中国の国営電力会社「国家電網公司」の透かしが入っているとネット上で指摘が出ていた。
内閣府規制改革推進室は23日夜、X(旧ツイッター)で、問題の資料は「タスクフォースの民間構成員の大林ミカ氏により提出された」とし、大林氏が事業局長を務める「自然エネルギー財団」が過去に開いたシンポジウムでの中国企業の資料から「テンプレートにロゴが残ってしまっていた」と説明。「自然エネルギー財団と中国政府・企業とは人的・資本的な関係はないとのことです」と釈明した。
当初、問題の資料については「不正アクセス等による資料改ざんがあったのではないかとの問い合わせがあったため」として、サイトから削除された。だが、その後に「資料提出者であるTF構成員から掲載資料を差し替えたいとの要望があったため現在準備中」と文言が変わっている。
河野大臣もXに「チェック体制の不備でお騒がせしたことについて、今後は対策を強化し同じようなことが起きないよう徹底していきます」と投稿。しかし、経産省や金融庁のサイトにある「自然エネルギー財団」の資料にも酷似した透かしがあるのが続々と見つかっている。
このためXでは「あらゆる所に中国資本の影」「問題は、透かしが紛れていたという部分ではなく、他国が介入していると疑われているという部分ですよね?」「新卒でもこんなミスしませんよ」などのコメントが相次ぐ。国民民主党の玉木雄一郎代表もXで「我が国の電力の安定供給のあり方を決める重要な審議会に外国勢力の関与があってはならない。内閣府のみならず経産省など他府省でも徹底的に調べるべき」と指摘した。