イスラエルへの武器供与、バイデン米大統領に削減を要求 EU外相

 

パレスチナ自治区ガザ地区で2024年1月29日、同地区南部ラファに向かって避難する少年=ロイター

パレスチナ自治区ガザ地区で2024年1月29日、同地区南部ラファに向かって避難する少年=ロイター© 朝日新聞社

 欧州連合(EU)の外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は12日の記者会見で、米国のバイデン大統領に対し、イスラエルへの武器の供与を減らすべきだとの考えを示した。

ベルギー・ブリュッセルで2024年2月12日、記者会見する欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表=ロイター

 ボレル氏は、バイデン氏が8日に、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃について「私はいきすぎだと思う」と述べたことに触れ、「あまりにも多くの人が殺されていると思うなら、提供する武器を減らすべきだ」と述べた。さらに、「国際社会がこれを虐殺だと考えるなら、武器供与について考えなければいけない」とも語った。

 またボレル氏は、イスラエルのネタニヤフ首相がガザ地区南部ラファへの攻撃拡大に先駆けて、民間人の避難計画を用意するように軍に指示したことについても触れ、「住民たちは避難するだろう。でもどこへ? 月に?」と逃げ場のない悲惨な現状を皮肉った。(ブリュッセル=牛尾梓)

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