シトシトと
メロディーを奏で

天からの福音を
地上に届ける

昔の人はそれを
雨と呼ぶことにした




僕等はそれを
傘で遮って

心にも
蓋をしてしまっている

子供達はそれを
身体で浴びて

キラキラと
はしゃいで回る


回る






いつからだろう?

雨を憂鬱にしたのは


たぶんきっと
忘れてはいないはず




水溜まりの
アスファルト蹴って

空へ続く
坂を駆け上がろうか



手を伸ばす





厚い雲のその先へ