【ATPの合成機構】

フルマラソンでは、約4万回も
筋肉の伸縮があります。

そのため、走りながら常に筋肉の中で
エネルギーを作り続けなければならない。

そのエネルギー源がATPと呼ばれる物質です。
※ ATP : アデノシン三リン酸

「解糖系」のATP合成の材料は主に
糖(グリコーゲン)で、
「TCA回路」では、それに加えて
脂肪やタンパク質が材料となります。

グリコーゲンはLTペースで走り続けると、
2〜3時間で枯渇してしまうため、
レース中の補強が必要です。

レース中、ATPの合成機構は、運動の強度によって
回路が頻繁に切り替わります。

グリコーゲン1gにつき約4kcal、
脂肪1gでは約9kcalの
エネルギーが生み出されます。

TCA回路での脂肪のエネルギー変換には
大量の酸素が必要となります。

また、回路の構造が複雑であるため、
大量のATPを合成できる反面、
時間がかかるという特徴があります。

瞬間的に多くのエネルギーを必要とする
強度の高い運動では
処理スピードの問題から、
解糖系がメイン回路となって
エネルギー供給されます。

したがって、一定のペースで走っていても
アップダウンが激しい中でペースを維持すれば、
運動強度が高いと「解糖系」が優位になり、
グリコーゲンの消費が大きくなってしまいます。

解糖系とTCA回路の合成スイッチの切り替えが
頻繁であればあるほど、エネルギー切れを起こし、
後半に失速する可能性が高くなります。

フルマラソンは、できるだけ一定のペースで、
脂肪という豊富な材料を使うTCA回路で
走り続けることが重要です。