風に吹かれて
その日の午前中、、
いつものように向かった近鉄の難波駅がドえらいことに
なっていたのだ。
別に地下3階まで浸水していたとか、誤って山陽電車が
来ちまったとかいうことではない。
な、何があったんや?^^
さ、財布でも落としたんか、、?^^;;
トウヘンボクなこと考えながら、私が今から乗る列車は
何分発かいな、と見上げる列車案内表示に
うわぁぁぁっっ!!!\( ̄□ ̄;)/
しっ、しまかぜって何やぁっ!(-_- ;)
「しまかぜ」を知らなかったワケではナイ。
私とて「テツ」のハシクレ(だいぶ中央寄りとの意見も
なくはないが、、)、、
むしろ「しまかぜ」を心待ちにしていた一人である。
今日が3月21日である、ということをすっかり失念して
いただけなのだった。
そらしょうがないでしょ、夜討ち朝駆け業務な毎日。
日付感覚はおろか、曜日感覚ですらもう曖昧なのだ。
症状が進むと今月が何月だったかも思い出せない。
閑話休題、、それはさておき、
私鉄の雄、近鉄が威信をかけて登場させた新特急。
それが「しまかぜ」である。
ずっと以前より列車に愛称を持たせなかった近鉄が
掟を破ってまでネーミングした「しまかぜ」
イメージが発表されて以来、まさか「鳥羽ライナー」とか
「伊勢エクスプレス」になりゃぁせんだろうなぁ、といった
思いも杞憂に終わり。
「志摩」にかけているのだから「しまかぜ」とはなかなか
ナイスなネーミングと言えよう。
まぁ、列車愛称なんざ花鳥風月のいずれかからひとつ
選んで付けておけば概ね大きな間違いにはならない。
業務中故に大それた撮影はできないが、折角この場に
居合わせたのならば、撮っておこう。
それにしても平日の午前10時半過ぎに、ヒマな人々が
満載状態である。
在阪のTV各社もホットな話題と踏んだのか、かなりの
数のクルーを張り付けている。
それにしても、美しい車両をこしらえたものだと感心する。
近鉄という会社は、昔から世間様があっと驚くほどハイで
グレードの高い車両を頻出させる。
それはかの「ブルーリボン賞」の受賞歴の多さからみても
よくわかるのだ。
ビスタカーしかり、スナックカーしかり、あおぞらしかり、、
アーバンライナーしかり、伊勢志摩ライナーしかり、、
近年登場の「新ACE」やさくらライナーとてあなどれない。
鉄道のデザインと言えば、今や水戸岡さんがズバ抜けて
いるとは思うが、近鉄のスタッフもなかなかレベルが高い。
まぁ、大混雑と大混乱の運行初日。
まともに車両撮影が可能なホットスポットなどはホームに
居てはあり得ないのだ。
いずれ大和八木辺りで待ち構えて撮ることにして、、^^;
車両はとにかく「超一級」である。
何だか昔のプラネタリウムみたいな多面体の前面。
屋根近くまである巨大な側窓。
しかも最新式車両なのにお座敷まである。
JR式に表現すれば「全車グリーン席」仕様である。
利用料金としてはやはりというか当然か「しまかぜ料金」が
別にプラスで設定された。
それとて新幹線のグリーン料金に比べれば、屁みたいな
価格設定である。
感心したのは供食設備を備えたこと。
いわゆる「ビュッフェ」である。
九州の旧「つばめ」並みにバラエティには富まないかも
知れないが、大阪から賢島まで乗っても2時間半ばっか
なのでスペースがあるだけでも幸せなところ。
暖かい食べ物が出されるというのならば、食事面での
充実度合もかなり高いと言えよう。
しかし、ネタにするにはロクな写真がない。
おっちゃんの後頭部炸裂である。
(しかもこのおっちゃんは後続の東花園行各駅停車に
乗車し布施で下車、、という旅館屋の目撃談、、)
あぁっ、乗りてぇなぁ、、、(-_- ;)
と仮に金銭面を工面し一念発起しても、何とひと月先までは
ほぼ「SOLD OUT」状態だげな、、
そんなに人気があるのならば、一日1往復と言わず、何本も
走らせたらどや?というトウシロさんの意見もあるだろうが、
こんな車両は1往復故に存在価値があるのだ。
未だに「カシオペア」や「トワイライト」のチケットが入手困難で
プラチナと呼ばれるに等しい按配と同じなのだ。
何かと付加価値を求められる現代。
「しまかぜ」は近鉄が放ったひとつの回答なのであろう。
鉄道車両なんざ乗りたいと思わせるレベルにあれば、決して
憂き目に遭わず、むしろ人気は長続きするのだ。
「乗った」ワケではないので語るには早計だが、今のところ
感覚的にはこの列車は「当たる」ように思う。
それほどまでにこの車両には老若男女受けの必須条件が
散りばめられている。
値段は安し、おしゃれ度高し、向かう土地よろし、、
、、と、今のところは思う。
乗ればまた、イメージは変わるかも知れないが。
まずはとにかく初日。
賢島までどうかご無事で、いってらっしゃいませ。m(_ _)m