風に吹かれて | ばーす屋旅館 in Blog

風に吹かれて

atra   特急「しまかぜ」考


その日の午前中、、


いつものように向かった近鉄の難波駅がドえらいことに

なっていたのだ。


別に地下3階まで浸水していたとか、誤って山陽電車が

来ちまったとかいうことではない。


ばーす屋旅館 in Blog-20130321102


な、何があったんや?^^

さ、財布でも落としたんか、、?^^;;


トウヘンボクなこと考えながら、私が今から乗る列車は

何分発かいな、と見上げる列車案内表示に


ばーす屋旅館 in Blog-20130321106


うわぁぁぁっっ!!!\( ̄□ ̄;)/

しっ、しまかぜって何やぁっ!(-_- ;)



「しまかぜ」を知らなかったワケではナイ。

私とて「テツ」のハシクレ(だいぶ中央寄りとの意見も

なくはないが、、)、、

むしろ「しまかぜ」を心待ちにしていた一人である。


今日が3月21日である、ということをすっかり失念して

いただけなのだった。


そらしょうがないでしょ、夜討ち朝駆け業務な毎日。

日付感覚はおろか、曜日感覚ですらもう曖昧なのだ。

症状が進むと今月が何月だったかも思い出せない。



閑話休題、、それはさておき、


私鉄の雄、近鉄が威信をかけて登場させた新特急。

それが「しまかぜ」である。

ずっと以前より列車に愛称を持たせなかった近鉄が

掟を破ってまでネーミングした「しまかぜ」


イメージが発表されて以来、まさか「鳥羽ライナー」とか

「伊勢エクスプレス」になりゃぁせんだろうなぁ、といった

思いも杞憂に終わり。

「志摩」にかけているのだから「しまかぜ」とはなかなか

ナイスなネーミングと言えよう。


まぁ、列車愛称なんざ花鳥風月のいずれかからひとつ

選んで付けておけば概ね大きな間違いにはならない。


ばーす屋旅館 in Blog-20130321105


業務中故に大それた撮影はできないが、折角この場に

居合わせたのならば、撮っておこう。

それにしても平日の午前10時半過ぎに、ヒマな人々が

満載状態である。

在阪のTV各社もホットな話題と踏んだのか、かなりの

数のクルーを張り付けている。


それにしても、美しい車両をこしらえたものだと感心する。

近鉄という会社は、昔から世間様があっと驚くほどハイで

グレードの高い車両を頻出させる。

それはかの「ブルーリボン賞」の受賞歴の多さからみても

よくわかるのだ。


ビスタカーしかり、スナックカーしかり、あおぞらしかり、、

アーバンライナーしかり、伊勢志摩ライナーしかり、、

近年登場の「新ACE」やさくらライナーとてあなどれない。


鉄道のデザインと言えば、今や水戸岡さんがズバ抜けて

いるとは思うが、近鉄のスタッフもなかなかレベルが高い。


ばーす屋旅館 in Blog-20130321108


まぁ、大混雑と大混乱の運行初日。

まともに車両撮影が可能なホットスポットなどはホームに

居てはあり得ないのだ。

いずれ大和八木辺りで待ち構えて撮ることにして、、^^;


ばーす屋旅館 in Blog-20130321110


車両はとにかく「超一級」である。

何だか昔のプラネタリウムみたいな多面体の前面。

屋根近くまである巨大な側窓。

しかも最新式車両なのにお座敷まである。


JR式に表現すれば「全車グリーン席」仕様である。

利用料金としてはやはりというか当然か「しまかぜ料金」が

別にプラスで設定された。

それとて新幹線のグリーン料金に比べれば、屁みたいな

価格設定である。


感心したのは供食設備を備えたこと。

いわゆる「ビュッフェ」である。

九州の旧「つばめ」並みにバラエティには富まないかも

知れないが、大阪から賢島まで乗っても2時間半ばっか

なのでスペースがあるだけでも幸せなところ。

暖かい食べ物が出されるというのならば、食事面での

充実度合もかなり高いと言えよう。


ばーす屋旅館 in Blog-20130321109


しかし、ネタにするにはロクな写真がない。

おっちゃんの後頭部炸裂である。

(しかもこのおっちゃんは後続の東花園行各駅停車に

乗車し布施で下車、、という旅館屋の目撃談、、)


あぁっ、乗りてぇなぁ、、、(-_- ;)

と仮に金銭面を工面し一念発起しても、何とひと月先までは

ほぼ「SOLD OUT」状態だげな、、


そんなに人気があるのならば、一日1往復と言わず、何本も

走らせたらどや?というトウシロさんの意見もあるだろうが、

こんな車両は1往復故に存在価値があるのだ。

未だに「カシオペア」や「トワイライト」のチケットが入手困難で

プラチナと呼ばれるに等しい按配と同じなのだ。


何かと付加価値を求められる現代。

「しまかぜ」は近鉄が放ったひとつの回答なのであろう。

鉄道車両なんざ乗りたいと思わせるレベルにあれば、決して

憂き目に遭わず、むしろ人気は長続きするのだ。


「乗った」ワケではないので語るには早計だが、今のところ

感覚的にはこの列車は「当たる」ように思う。


ばーす屋旅館 in Blog-20130321112


それほどまでにこの車両には老若男女受けの必須条件が

散りばめられている。

値段は安し、おしゃれ度高し、向かう土地よろし、、


、、と、今のところは思う。

乗ればまた、イメージは変わるかも知れないが。


まずはとにかく初日。

賢島までどうかご無事で、いってらっしゃいませ。m(_ _)m